アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

狭山の黒い闇に触れる 649

(狭山事件裁判資料より転載) 【公判調書2025丁〜】 「第四十一回公判調書(供述)」⑧ 証人=竹内武雄(五十六歳・埼玉県交通教育協会評議員。事件当時、狭山警察署長) * 山上弁護人=「先ほど関さんを川越へ移したのは、六月二十一日前後だと、こういう風にご…

狭山の黒い闇に触れる 648

(遺体発見現場付近の写真。狭山事件裁判資料より転載) 【公判調書2023丁〜】 「第四十一回公判調書(供述)」⑦ 証人=竹内武雄(五十六歳・埼玉県交通教育協会評議員。事件当時、狭山警察署長) * 宇津弁護人=「当時、その地域を担当していた巡査というんです…

狭山の黒い闇に触れる 647

【公判調書2019丁〜】 「第四十一回公判調書(供述)」⑥ 証人=竹内武雄(五十六歳・埼玉県交通教育協会評議員。事件当時、狭山警察署長) * 宇津弁護人=「それから当時の狭山署管内というのは入間市を含んでおりましたか」 証人=「入間市ですか、含んでおり…

狭山の黒い闇に触れる 646

【公判調書2017丁〜】 「第四十一回公判調書(供述)」⑤ 証人=竹内武雄(五十六歳・埼玉県交通教育協会評議員。事件当時、狭山警察署長) * 宇津弁護人=「石川君が逮捕された後ですが、少時というのは少ない時とは書かないけれども、とにかくショージと発音を…

狭山の黒い闇に触れる 645

【公判調書2013丁〜】 「第四十一回公判調書(供述)」④ 証人=竹内武雄(五十六歳・埼玉県交通教育協会評議員。事件当時、狭山警察署長) * 宇津弁護人=「ところで話変わりますが、本件の問題の脅迫状というものを証人は手にとって御覧になったことありますね…

狭山の黒い闇に触れる 644

(写真は"狭山差別裁判 第三版 部落解放同盟中央本部編・中央出版局"より引用) 【公判調書2012丁〜】 「第四十一回公判調書(供述)」③ 証人=竹内武雄(五十六歳・埼玉県交通教育協会評議員。事件当時、狭山警察署長) * 宇津弁護人=「ところで関さんが川越…

狭山の黒い闇に触れる 643

(狭山事件検証調書より転載。本文とは関係ないが、写真の縦線は狭山工業高校を指しており、その霞んで見える茶畑からの光景は、事件当時の陰鬱な状景を現在に伝えていると思えてならない) 【公判調書2006丁〜】 「第四十一回公判調書(供述)」② 証人=竹内武…

狭山の黒い闇に触れる 642

(狭山事件検証調書より転載。本文とは関連しない写真である) 【公判調書2002丁〜】 「第四十一回公判調書(供述)」① 証人=竹内武雄(五十六歳・埼玉県交通教育協会評議員。事件当時、狭山警察署長) * 裁判長=「まず略歴を伺いましょう」 証人=「昭和十二年…

狭山の黒い闇に触れる 641

(狭山事件検証調書より転載。本文とは関係ない) 【公判調書1995丁〜】 「第四十回公判調書(供述)」㉔ 証人=河本仁之(三十七歳・弁護士。事件当時、浦和地検検察官) * 主任弁護人=「あなたは殺害現場付近の耕作者という風に耕作者という言葉を使いましたが…

狭山の黒い闇に触れる 640

【公判調書1993丁〜】 「第四十回公判調書(供述)」㉓ 証人=河本仁之(三十七歳・弁護士。事件当時、浦和地検検察官) * 山梨検事=「出会地点に関する参考人調書というのはどういう内容だったのですか」 証人=「記憶ありません」 山梨検事=「そういう畑の…

狭山の黒い闇に触れる 639

(写真は当時の新聞記事のコピー) 【公判調書1991丁〜】 「第四十回公判調書(供述)」㉒ 証人=河本仁之(三十七歳・弁護士。事件当時、浦和地検検察官) * 主任弁護人=「少時という人をあなたとしては実在する人物と考えて捜査したわけでしょう」 証人=「は…

狭山の黒い闇に触れる 638

【公判調書1988丁〜】 「第四十回公判調書(供述)」㉑ 証人=河本仁之(三十七歳・弁護士。事件当時、浦和地検検察官) * 主任弁護人=「あなたは浦和地裁の一審に終始立会いましたね」 証人=「終始立会いました」 主任弁護人=「公判立会いを命ぜられたのは…

狭山の黒い闇に触れる 637

(狭山事件検証調書より転載) 【公判調書1986丁〜】 「第四十回公判調書(供述)」⑳ 証人=河本仁之(三十七歳・弁護士。事件当時、浦和地検検察官) * 主任弁護人=「被告人が茶碗を投げ付けようとしたこともあったので、その後被告人の取調べから変わったとい…

狭山の黒い闇に触れる 636

(狭山事件検証調書より転載) 【公判調書1983丁〜】 「第四十回公判調書(供述)」⑲ 証人=河本仁之(三十七歳・弁護士。事件当時、浦和地検検察官) * 主任弁護人=「五月一日の午後、死体発見現場付近あるいは当時作りかけの東中学校の付近で東島君と石川君を…

狭山の黒い闇に触れる 635

(狭山事件検証調書より転載) 【公判調書1979丁〜】 「第四十回公判調書(供述)」⑱ 証人=河本仁之(三十七歳・弁護士。事件当時、浦和地検検察官) * 石田弁護人=「被告人が自白したのち、あなたが最初に被告人を取調べたときには若干曖昧な点もあるようです…

狭山の黒い闇に触れる 634

(狭山事件検証調書より転載) 【公判調書1976丁〜】 「第四十回公判調書(供述)」⑰ 証人=河本仁之(三十七歳・ 弁護士。事件当時、浦和地検検察官) * 山上弁護人=「本件恐喝未遂事件あるいは善枝さん殺しについて被告人が自分は関係ないと否認を続けていた期…

狭山の黒い闇に触れる 633

(狭山事件検証調書より転載) 【公判調書1973丁〜】 「第四十回公判調書(供述)」⑯ 証人=河本仁之(三十七歳・弁護士。事件当時、浦和地検検察官) * 橋本弁護人=「あなたが取った被告人の供述調書は法廷に全部出されていますか」 証人=「全部提出された記憶…

狭山の黒い闇に触れる 632

【公判調書1970丁〜】 「第四十回公判調書(供述)」⑮ 証人=河本仁之(三十七歳・弁護士。事件当時、浦和地検検察官) * 橋本弁護人=「あなたの調書に、被告人が善枝さんを姦淫しながら殴ったというようなことが記載されていますが、善枝さんの死体に殴られた…

狭山の黒い闇に触れる 631

【公判調書1967丁〜】 「第四十回公判調書(供述)」⑭ 証人=河本仁之(三十七歳・弁護士。事件当時、浦和地検検察官) * 橋本弁護人=「先程、善枝さんの家族から善枝さんの所持品について事情を聞いたと証言しましたね」 証人=「はい」 橋本弁護人=「所持品…

狭山の黒い闇に触れる 630

【公判調書1963丁〜】 「第四十回公判調書(供述)」⑬ 証人=河本仁之(三十七歳・弁護士。事件当時、浦和地検検察官) * 橋本弁護人=「同じく七月三日付のあなた名義の被告人の調書に荒縄と細引について書かれていますが、荒縄について調書を作成した記憶があ…

狭山の黒い闇に触れる 629

【公判調書1960丁〜】 「第四十回公判調書(供述)」⑫ 証人=河本仁之(三十七歳・弁護士。事件当時、浦和地検検察官) * 橋本弁護人=「川越に移ってからあなたが作成した被告人の供述調書は、作成したのちどう処置しましたか」 証人=「作成して原検事にその…

狭山の黒い闇に触れる 628

【公判調書1958丁〜】 「第四十回公判調書(供述)」⑪ 証人=河本仁之(三十七歳・弁護士。事件当時、浦和地検検察官) * 橋本弁護人=「全面自供、それは被告人が単独犯行を自供したことで、それから数日後あなたが被告人を調べたということですね」 証人=「…

狭山の黒い闇に触れる 627

「狭山事件は合理的な疑いだらけの事件である」 * 【公判調書1956丁〜】 「第四十回公判調書(供述)」⑩ 証人=河本仁之(三十七歳・弁護士。事件当時、浦和地検検察官) * 橋本弁護人=「石田豚屋の経営者石田一義さん、それからその弟義男さん、この二人から…

狭山の黒い闇に触れる 626

「被疑者の供述が客観的事実と符号していなければ、その供述に信用性がなく、内容が虚偽であると判断すべきであることは当然の理である」 「供述内容がいかにも不自然で現実性に乏しく、推測的で合理性のない場合には真実性がない」 (元最高検察庁検事・村上…

狭山の黒い闇に触れる 625

【公判調書1950丁〜】 「第四十回公判調書(供述)」⑧ 証人=河本仁之(三十七歳・弁護士。事件当時、浦和地検検察官) * 橋本弁護人=「被告人の家にそのタオル、手ぬぐいが存在した可能性があるということはわかっていたわけですね」 証人=「そうです」 橋本…

狭山の黒い闇に触れる 624

「凶悪重罪事犯の捜査処理において最も重要なのは、まず真犯人を被疑者として検挙し、真犯人を被告人として公判請求することによって、絶対に無辜の人、つまり無実の人を裁判の対象にしないことである」(村上久=昭和52年当時、最高検察庁検事) * 【公判調…

狭山の黒い闇に触れる 623

【公判調書1945丁〜】 「第四十回公判調書(供述)」⑥ 証人=河本仁之(三十七歳・弁護士。事件当時、浦和地検検察官) * 橋本弁護人=「六月十一日の調書に戻りますが、それに被告人が署名押印をしなかったのはなぜでしょうか」 証人=「録取して読み聞かせ署…

狭山の黒い闇に触れる 622

昭和三十八年六月十一日、狭山警察署で取調べを受けていた石川一雄被告人は、河本仁之検察官に対し犯行は三人で行なったと自供するが、ここで興味深いのは、河本検察官が三人犯行自供を肯定的に捉えている点である。 犯人は複数ではないかとの判断に傾くのは…

狭山の黒い闇に触れる 621

狭山事件においてこの証人は、被害者の遺体に巻かれた縄の捜査や被告人の取調べに従事しており、その意味では事件を肌で感じ、いくら鈍感であろうとも常識的にはその携わった事柄にはある程度の記憶が残ろうと思うが、それは予断と呼ばれるらしい。 * 【公…

狭山の黒い闇に触れる 620

この証人の答弁は聞けば聞くほど、いや、読めば読むほど疑心暗鬼にとらわれる。それは、何やら揚げ足を取られぬよう自己制御を働かせた返答に終始している様子が窺われるからである。それがどの問答を指すかここでは触れぬが、「記憶がはっきりしません」と…