アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

日雇いの頃 7

Mさんとは、ロッカーが隣同士だった縁で親しくなった。拾ったジャージ上下を着て廃品同様の自転車で通勤する姿は、この業界に多い住所不定者を連想させる上、さらに無類の競馬好きと聞き、最初、私はこっそりと距離を置いていた。Mさんは日雇いフォークリフ…

日雇いの頃 6

山谷の親父さんが、日雇い仲間のBさんについて語ってくれた。Bさんは西成に住んでいたが仕事にありつけず、「東京の山谷に行けば腐るほど仕事がある。」と聞き、なんと徒歩で西成から山谷へ来た人だ。半年かけて大阪から東京まで歩いたのだ。道中の食事など…

日雇いの頃 5

仲良くなった山谷の親父さんには数人の仲間がいる。 その一人、Aさんはプロ野球ナイターのテレビ観戦がなによりも好きなのだが、住んでいるドヤにテレビは無い。そこでAさんは頃合いを見て近所の大衆食堂へ行きビールをジョッキで注文、ついでにテレビのチャ…

日雇いの頃 4

山谷の親父さんに「ヤミ印紙」の話を聞いた。アブレ手当をもらうには、前一カ月の中で白手帳に十三枚以上、印紙が貼られていなければならないが、もし十三枚に足りなかった場合どうするのか?何故なら十二枚しか印紙が貼られていないと、アブレ手当の権利が…

日雇いの頃 3

山谷のドヤから休まず仕事に来ていた親父さん。他の山谷連中と違い、まじめで真剣、博打も上手い三拍子揃ってるねと親しくなった。と言ってもドヤ街の住人は、何がしら人に言えぬ事情を持った人が多いので、遠慮しつつ親しく、といった気遣いも必要だ。親父…

日雇いの頃 2

冷凍倉庫で日雇い作業の日々を十年程続けたが、ここに集まってくる人間はアクの強い輩ばかりだ。極真空手黒帯、大道塾茶帯、元アマレス、キックボクサー崩れカンフー野郎といった暴力崇拝系の人達が主で、これにさまざまな分野の個性派が続く。私が親しく接…

日雇いの頃 1

1996年頃、私は冷凍倉庫で日雇い作業員として働いていた。ホームに着いた冷凍コンテナから、箱入りの肉やサーモン、チーズなどをベルトコンベアーで流しそれを仕分けながらパレットに積むという、言葉では簡単だが体力と動体視力が求められる過酷な仕事であ…

TAMIYA 1/35 犯罪者ミニチュアシリーズ?

「こ、これは素晴らしい!ほ、欲しい。一気に十箱ほど買いそうだ!」単なる妄想に、勝手に物質欲がほとばしり「待たせやがって、タミヤめ!」とニヤけた。世界的有名人であるこの犯罪者が、世界のタミヤから満を持して発売される!昭和の世代は激しい興奮に…

幟(のぼり)

不意に、電信柱の裏から現れたこの幟を見て、私は緊張感に包まれた。この類いの幟や看板は、寂しげな通学路や公園などでよく見られ、そこを通行する人びと(あえて言えば、女性、子供、高齢者)に対する注意喚起を目的に設置されたと思われる。 不審者に注意?…

末路

押入れの中を整理中、探していた本が見つかったが、 見事にダブっていた。最近ではこの類いの古本ですらアマゾンあたりでは数千円の値がつけられているが、 ¥105と¥500で買っていた私の価値基準は正常だったと思う。¥500の方は、蕨市にある「なごみ堂」で…

挑戦状[東北弁版]

ストズズダバアズガルベナ。ゼンコズーオグ(10億)ドツンカイシャッキロアズメロヤ。ゼンコドツン(現金と金塊)は、スロ(白)がアァボレのレエトバンさエレデ、アスタゴゴゴズマデサ(明日の午後五時までに)フズエブツォーのタガヅギのエのメエさオゲヤ。クルマ…

トタン小屋GT-R

畑や田んぼを眺めながら散歩していると、どうしても興味を引かれる建築物をよく見かける。たとえば・・これである。程よく景色に馴染み昭和の哀愁漂う、誰の記憶にも残らぬだろう、古いトタン小屋。しかし、この目立たぬ、どこの農村にも点在するボロ小屋こ…

腐れ縁。

早朝、近所の道端でコインを拾った。まもなく、この物質は十日ほど前に路上で発見するも、五百円玉に似たコインと判明、怒りに任せ蹴飛ばしベンツに命中せしめた、あのパチスロコインだと気付く。なぜここにある?素早く地面に伏せ、よもや、これはベンツオ…

吉展ちゃん事件本 其の四

「吉展ちゃん事件の犯人」を読み終え、しばし感慨にふける。この事件の、ある断面を切り取って深く掘り下げた本書は、やはり存在意義があると言える。学者が、本業の専門知識を用い誘拐事件に取り組み発表、内容の深さに鑑みても、印税目当ての出版では断じ…

吉展ちゃん事件本 其の三

(裏表紙に何か書いてあるが私には読めない) 進んでは戻り、また進むを繰り返し読み込んでいる。録音された犯人の音声から、福島県出身者と割り出した学者は、さらにここから、犯人像について突っ込んだ見解を述べ始めるのだ。体重六十〜七十キロ、歯は丈夫、…

吉展ちゃん事件本 其の二

茜霧島お湯割りが美味すぎて、今日はどこまで読めるかな。言語基層学専門の学者が、録音された脅迫電話から犯人像をあぶり出す内容で、残された犯人の声だけを手がかりに分析してゆく。 ちなみに本書は、犯人が逮捕(自供)される約5ヶ月前の発行である。つま…

吉展ちゃん事件本 其の一

八王子の古本屋で発見。私にとっては稀覯本のたぐいなので脳汁を沸騰させつつ会計を済ませ川越のアジトに戻る。自分好みの古本を入手した場合、読みたいけど読みたくない、という矛盾した感情が湧いてくる。読みだすと、それだけ読了に近づき、読書の最中、…

再び無駄に過ごす。

何度も何度も読み返す本がある。「刑事一代」(平塚八兵衛の昭事件史 佐々木喜信著 産経新聞社編)であるが、その最終章〈三億円事件〉が私を激しく刺激するのだ。叩き上げの刑事、平塚八兵衛の着眼点が鋭く、事件当初から捜査に加わっていたならば、この事件…

35°42'26"N 139°30'06"E

ここは35°42'26"N 139°30'06"Eである。 初めてこの場所を訪れた時、全身を高圧電流が走り抜け、私は白眼を剥いて脱糞しかかった。この有名すぎる事件の事はテレビや雑誌などで知っていたが、現場を見に行くほどの引力は感じられなかった。だが、元来の嗜好が…

坂戸 T文庫

日頃、どんなに気を付けていても、降りかかってくる災難というものがある。徒歩で目的地へ向かう時、私は車の交通量がなるべく少ない道を選ぶ。信号待ちの時は瞬時に安全位置をはじき出しそこへ立つ。最近では、運転手は起きてるか?あるいは高齢者がドライ…

古本屋への道程

私は「古本屋巡り」が好きだが、何軒も巡ってはみたものの無収穫で帰った日などは、虚しく悲しい。私のような無理、ムラ、無駄の三大原則で生きる人間には「効率の良さ」なる発想はなく、ネット上に安値で探求本が見つかったとしても「保留」の決断をし、イ…

私のトモダチ。

私の脳内には小人たちが住んでいる。だいぶ長い付き合いになる。最初は一人であったが人生の節目ふしめで徐々に増えた。小人たちはみんな、自分の世界を持っていてそれぞれが深く自己の世界を探求している。 知識人の彼等と話していると時間を忘れてしまう。…

無駄タイム

○○銀行☆☆支店の現金輸送車尾行を終えアジトに戻る。AとB、二通りのコースがあり、イレギュラーとしてCコースが存在する事実を掴む。その日にどのコースを選択するかは、出発直前まったくランダムに決まる。 地図に三通りのコースを赤マジックで書き込み思案…

伝言

雨音で朝四時に目が覚める。かい人21面相と膝を交えて歓談中、という夢の最中だったのに。戸棚から干からびたサラミソーセージ、乾いたパンを取り出し、熱いコーヒーと共に早めの朝食をとった。ふと、近くの雑木林から聞こえる、鳩の鳴き声が耳にとまる。 「…

「三億円事件」大藪春彦著?

私は完全にヤバイのである。何がというと、脳内印刷工場で刷ったモノを脳内製本工場で千部ほど製本化し脳内書店に陳列してしまったからだ。原稿は天国でウェザビーマグナム銃を磨く大藪春彦氏にテレパシーにて電送してもらい、装丁、その他は私が担当した。…

GT-R

私は自由である。このシンプルな哲学に基づき今日も無駄に夢想を開始する。車名「日産 前傾姿勢GT-R」廃車ヤードの最下段にありそうな風格であるが、これぞ時代の最先端を駆け抜くデザインなのである。なんと言っても車名が「前傾姿勢GT-R」と、日本語が使わ…

発病中

最近、どうも尾行されている感じを受ける。日雇い仕事に行く道中、東武東上線に乗ると車両の端から私をジーッと見つめる男が確認できる。駅を出て送迎バスに向かうと、電柱の影から鋭い視線を送ってくる男がいる。「公安か!」。確かに私は、右か左かといえ…

モンタージュ人形 [完]

映画「家族ゲーム」が、当時海外の映画祭で絶賛されたが、主演の松田優作は帰国後、監督の森田芳光に向かい「これだけの監督と俳優に、なんで仕事が来ねえんだよ!」と吠えた話しは有名だ。これと比べるのは僭越すぎて恐縮であるが、「なんで連絡が来ねえん…

モンタージュ人形 2

待てど暮らせどタカラトミーから連絡は無いが、このアイデアは巨万の富を生み出す予感がヒシヒシ感じられる。なぜか?タカラトミーの関係者の方々、よく聞いて下さいね。例えば「三億くん」。この人形が発売された場合、「三億くん」はどこで何をしたのか?…

モンタージュ人形

私は今、社会の底辺層で生きている。一円十円の単位で生活費をやりくりし、日々、自販機の返却口をすがるように確認、むなしく落胆を繰り返す。帰り道、地面に五百円似の物質を発見し駆け寄ると、パチスロのコインと判明、激昂し蹴飛ばすと路駐のベンツに命…