アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

35°42'26"N 139°30'06"E

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ここは35°42'26"N 139°30'06"Eである。               初めてこの場所を訪れた時、全身を高圧電流が走り抜け、私は白眼を剥いて脱糞しかかった。この有名すぎる事件の事はテレビや雑誌などで知っていたが、現場を見に行くほどの引力は感じられなかった。だが、元来の嗜好が犯罪研究である私は、この事件こそ日本が世界に誇る未解決完全犯罪であると、五十五歳にして強烈な想いを抱き始め三度目の来訪となった。生きている内に見ておかなければ死んでも死にきれん!そんな気にさせる35°42'26"N 139°30'06"Eだが、足を踏み入れ周囲を見渡すと、雰囲気は当時のままじゃないか?と私は感じた。いわばタイムスリップとはこのことか、とさえ思わせる昭和感に満ちていた。ネットで、事件当時のカローラ発見現場の閲覧を執拗に繰り返した為、脳みそにこびり付いた白黒写真が現在の風景を錯覚させるのか、どうでもいいが私は言いたい。犯人よ、時効おめでとう。アンタは犯罪者の鑑だぜ。などと憧れの特撮ヒーローを羨む気持ちと同一な感情を覚えたのだった。だが現場に立つ私の、この犯人を畏怖する心理はいったい何であろうか。                      

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駐車場の隅に居たコイツに「お前は誰だ?ここで何をしている?」と語りかけるが、横の公園にいた子供達が私を指差して泣き始めた。動揺した私は、エロ本で顔を隠し足早に立ち去った。