アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

狭山の黒い闇に触れる 407

【公判調書1416丁〜】証人=青木一夫(五十三才)・警察官(証人として出頭時は草加警察署長) *問うのは中田主任弁護人(以下、弁護人と表記) 弁護人=「あなたが作成した被告人の供述調書で、現在までに裁判所に出ているものは六月十八日付から七月七日付まで…

狭山の黒い闇に触れる 406

【公判調書1415丁〜】証人=青木一夫(五十三才)・警察官(証人として出頭時は草加警察署長) 平岡検事(以下検事と表記)=「(昭和三十八年六月二十五日付被告人の司法警察員青木一夫に対する供述調書=記録第七冊第二〇七六丁以下添付の図面第二〇九四丁ないし…

狭山の黒い闇に触れる 405

【公判調書1414丁〜】証人=青木一夫(五十三才)・警察官(証人として出頭時は草加警察署長) 平岡検事(以下検事と表記)=「先ほど裁判長のお尋ねで鉄筆あるいは石筆の跡と云われたが、薄い紙を当てて鉛筆で書くと、鉛筆の跡が黒く付かないにしても下の紙に写り…

狭山の黒い闇に触れる 404

【公判調書1413丁〜】証人=青木一夫(五十三才)・警察官(証人として出頭時は草加警察署長) *ここからは平岡検事による尋問である。 検事=「謄本を作る場合、調書の本文の方の謄本はどういう風に作るのですか」 証人=「本文はそれを見ながら炭酸紙を用い、…

狭山の黒い闇に触れる403

【公判調書1412丁〜】証人=青木一夫(五十三才)・警察官(証人として出頭時は草加警察署長) 裁判長=「(昭和三十八年六月二十三日付被告人の司法警察員青木一夫に対する供述調書=記録第七冊第二〇四〇丁以下添付の図面、第二〇四九丁〜第二〇五〇丁を示す) …

狭山の黒い闇に触れる 402

【公判調書1411丁〜】証人=青木一夫(五十三才)・警察官(証人として出頭時は草加警察署長) 裁判長=「それから、裏が黒くなっていないで石川の書いた図面そのものに、鉄筆か石筆の様なもので書いたのではないかと思われる様な字が石川の書いたものと重なって…

狭山の黒い闇に触れる 401

【公判調書1410丁〜】証人=青木一夫(五十三才)・警察官(証人として出頭時は草加警察署長) 裁判長=「石川の図面を写すことは遠藤警部補もやりましたか」 証人=「ほとんどやらないと思います」 裁判長=「ほかの捜査を担当していた人がやったのですか」 証…

狭山の黒い闇に触れる 400

【公判調書1409丁〜】証人=青木一夫(五十三才)・警察官(証人として出頭時は草加警察署長) 裁判長=「どういう方法で謄本を取りましたか」 証人=「いくつも有りますから一人だけで無く、何人かで取って取っていると思います」 裁判長=「いくつも有るとはど…

狭山の黒い闇に触れる 399

【公判調書1408丁〜】(前回より続く) 証人=青木一夫(五十三才)・警察官(証人として出頭時は草加警察署長) 裁判長=「他の誰かが書いた図面を石川が見ながら書いたという様な図面はありませんでしたか。例えば誰かが書いたのを、この通りではないかと証人な…

狭山の黒い闇に触れる 398

【公判調書1407丁〜】(前回より続く) 証人=青木一夫(五十三才)・警察官(証人として出頭時は草加警察署長) 裁判長=「その調室は畳敷ですか」 証人=「はい。畳敷の部屋の時もありましたし、雨が降った時があってその折にはそこに雨が漏ったので板張りの部屋…

狭山の黒い闇に触れる 397

【公判調書1406丁〜】(前回より続く) 証人=青木一夫(五十三才)・警察官(証人として出頭時は草加警察署長) 裁判長=「全部についてどういうときに書かせたのですか」 証人=「いろいろ話を聞きまして、図面でなければ地理の状況とか物の形状とかが分からない…

狭山の黒い闇に触れる 396

【公判調書1402丁〜】 ○第三十一回公判調書 出頭した被告人=石川一雄 出頭した弁護人=中田直人(主任)、石田享、植木敬夫、宇津泰親。 出頭した証人=青木一夫・五十三才・埼玉県草加市吉町一丁目*番地・警察官。 裁判長=「証人の現在の勤務先はどこです…

狭山の黒い闇に触れる 395

【公判調書1398丁〜】(前回より続く) 二、祭主である大野進治等からの話によると、「今年の五月一日の祭礼には、例年開催していた“いばやし”も催さないで、ただ流行歌などのレコードをスピーカーで流しただけであった。参詣者は養蚕農家の四十才以上のおかみ…

狭山の黒い闇に触れる 394

【公判調書1398丁〜】(前回は、三柱神社=荒神様の関係者による社殿の成り立ちや事件当日の祭りの状況説明であった。今回引用する内容は、その三柱神社を警察による捜査の面から見た報告である) 昭和三十八年六月二十八日 狭山警察署助勤 川越警察署 司法警…

狭山の黒い闇に触れる 393

【公判調書1396丁〜】ここに記された供述調書の内容は、狭山事件が発生しなければ浮上することは無かったであろう事柄である。いや、物好きならば、古書店を巡り「狭山市史、歴史・郷土編」を四千円位で入手し既読かも知れぬ。さてこの緊急事態に老生は宝焼…

狭山の黒い闇に触れる 392

【公判調書1394丁〜】(前回より続く) 四、私方には木綿縄はありませんでした。ただそんな物があってもそんなに気にとめないから或いは家の廻りにそんな縄があったかも知れないが、どっちにしてもはっきりしません。梯子は、私方東隅に大工さんが臨時に作った…

狭山の黒い闇に触れる 391

【公判調書1393丁〜】 ○供述調書 住居 西多摩郡福生町熊川二八*番地 無職 中川ゑみ子 当二十八才 右の者昭和三十八年七月二日供述人宅において、本職に対し任意左のとおり供述した。 一、私は中川昇一の妻です。 二、今年の五月一日、先月二十四日迄住んで…

狭山の黒い闇に触れる 390

【公判調書1382丁〜】(前回より続く) 8.さらに、中川昇一の元居宅から本件死体発見現場まで見分した。中川昇一の元居宅と椎名稔方との境界線の西からさらに西方の農道(巾一.八〇米)まで直線にして一三.七〇米あり、同地点から概ね南方の死体現場まで実測する…

狭山の黒い闇に触れる 389

【公判調書1382丁〜】(前回より続く) この時本職は、鑑識係司法巡査三沢弘をして椎名稔方居宅東側に放置されていた、四箇所にある荒縄を写真撮影せしめて、さらに立会人余湖正伸が前記の通り放置されていた荒縄の任意提出し、これを司法警察員巡査部長・今泉…

狭山の黒い闇に触れる 388

【公判調書1381丁〜】(前回より続く) この時本職は立会人余湖正伸に対し、建物の境界線に張った荒縄は何処で買ったか、何時ごろ張ったか、等について説明を求めた。 立会人余湖正伸は、「今年一月、大泉の米屋二軒で俵の外し縄を買った。この荒縄は、一本が…

狭山の黒い闇に触れる 387

【公判調書1380丁〜】(前回より続く) 6. 次は、当時建築中であった椎名稔方の周辺の見分である。立会人中川ゑみ子が、建物の西側の境界線で、南の端の杭から北の端のコンクリートまで張ってあった荒縄を取ったと申し立てていたので、この境界線を測ると一一.…

狭山の黒い闇に触れる 386

【公判調書1379丁〜】 5. 中川ゑみ子方の元居宅とその南側の境界線には前記花壇があるほか洗濯干場があり、居宅南側で西隅の木箱の中には、古材で長さ一.〇〇米内外のものが十数本あり、その上に古い筵(むしろ)が一枚かかっていた。同居宅の東側で南隅には長…

狭山の黒い闇に触れる 385

【公判調書1378丁〜】(実況見分調書の続き) この時本職は、鑑識係司法巡査・三沢弘をして、ここの境界線を写真撮影した。 4. この境界線の西の杭から数えて三本目と次の四本目の杭の間の境界線のそばに「バラ」の木があり、この間を測ると三.四〇米であり、…

狭山の黒い闇に触れる 384

【公判調書1377丁〜】(前回に引き続き実況見分調書の引用) 3. 中川ゑみ子の元居宅南側には隣家椎名稔方の居宅がある。同所との境界線には、西南方角に打ち込まれている直径七糎の杉角材から、東南方角までの間に前記同様杭が八本まばらに打ち込んであり、こ…

狭山の黒い闇に触れる 383

【公判調書1376丁〜】(前回に始まり、この先、数回にわたり引用してゆく記録は、昭和四十三年、東京高裁に於いて狭山事件裁判第二審が進行するなか、弁護人・中田直人より出された事実取調請求、すなわち検察官手持証拠の提出、その提出物の記録である。提出…

狭山の黒い闇に触れる 382

【公判調書1375丁〜】(ここで調書1372丁にて弁護人により請求された“検察官手持証拠の提出”が、どうやら実現したようだ。早速見てみよう) 実況見分調書 被疑者石川一雄に対する強盗、強姦、殺人、死体遺棄、及び恐喝未遂被疑事件につき、本職は次のとおり実…

狭山の黒い闇に触れる 381

【公判調書1374丁〜】 昭和三十九年(う)第八六一号 強盗殺人等 被告人 石川一雄 昭和四十三年十一月十二日 右弁護人 中田直人 印 同 石田 享 印 東京高等裁判所第四刑事部 御中 ●事実取調請求書 次の検察官手持証拠の提出を求め、その取調を請求する。 一、…

狭山の黒い闇に触れる 380

【公判調書1372丁〜】 昭和三十九年(う)第八六一号 強盗殺人等 被告人 石川一雄 昭和四十三年十一月十一日 弁護人 中田直人 印 東京高等裁判所第四刑事部 御中 ●事実取調請求書 検察官に対し、次の検察官手持証拠の提出を求め、その取調をするよう請求する。…

狭山の黒い闇に触れる 379

【公判調書1369丁〜】法廷で証言をするのは石川一雄被告人(以下、被告人と表記)であり、問うのは検事。 検事=「遠藤さんが書いたのをなぞったという時に、図面のほかの説明の字とか名前の字の元の字も、遠藤さんが書いたのですか」 被告人=「自分が書いた…

狭山の黒い闇に触れる 378

【公判調書1367丁〜】 中田直人主任弁護人(以下、弁護人と表記)=「今まで面会したりした時に、あなたに何度も自白の中でこういうことはどうして言うようになったのかということを聞いて来ましたね」 石川一雄被告人(以下、被告人と表記)=「はい」 弁護人=…