「スドドスドドタドドスドドスドドスドドタドドスドド」。新手のモールス信号ではない。では何であろうか。たまに「タッタスドドタッタスドド」が入るが、より難解で、東大法学部のヤングですら解読不能であろう。当然、青森は恐山のイタコですら「じぇんこいらねがらけえれ」と白装束を脱ぎ捨て「むっつける」だろう。謎の呪文の答えは、レッドツェッペリンのドラマー、ジョンボーナムが叩きだすフレーズである。中でも有名な、バスドラ三連符頭抜きが楽曲をスリリングに仕立て上げるのだ。そしてこのスピーディな奏法に欠かせない道具が、コレコレ、コレなのだ
Ludwig社 スピードキングペダルであった。 (オオッ!元箱付じゃ!)私はビートルズやディープパープル、レッドツェッペリンに感化されバンドを組み、その後ジェームズブラウンやミーターズの世界に没入してゆくのだが、ドラムを担当したが故、バスドラムを叩くペダルが非常に意味を持つ事に気づいた。人間味溢れるドラムを叩きたいなら、そういうバスドラを奏でたいなら、スピードキングペダルを踏むことだ。ペダルが常に足の裏に吸い付いているような一体感ゆえに、微妙なニュアンスを表現出来、決してリズムマシンのような単調なビート表現に陥ることは避けられるだろう。もちろん奏者側にも一打一打繊細な緊張を求められるが・・・。何十年も変わらぬデザインがこのペダルの信頼性を物語っている。反面、一流の奏者ならば、どんな道具を使おうとも一流たりえるとも思う訳で、やはり、まずは奏者側の切磋琢磨が主で、 道具は従との結論にたどり着いたのであった。 ・ ・ ・ 私は何を言いたいのだろう。