アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる

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狭山事件。私はなるべく素人推理は避けるよう努めてきた。が、たまたま読んだ関連書籍に、「なるほど」と思わせる記述があったのでここにメモってみた。 以下、「自白崩壊 [狭山裁判二十年]」狭山事件再審弁護団P.114より抜粋。

「五月一日のまだ宵の頃で、誰に会うかも知れない N家付近で、平気で自転車を納屋に運び脅迫状を投げ込むことができたのは、どういう人間か、N家の人や近所の人に会ったら[放置されてあったから持ってきて上げた]と平然と弁解できるような人でなければなりません」・・・  。私が「なるほど」と思ったわけは、事件当時、N家の父親が報道の質問に対して「犯人は顔見知りの人でしょう」と答えていた記述を思い出したからだ。たしかに、納屋が被害者の自転車置き場だったとか、番犬は飼っていないとか、脅迫状を投げ込む時間帯には家族全員が屋内にいることを把握しているなど、犯人はよほどの情報を掴んでいた、つまり「顔見知り」というわけだ。つい、こういった推理に目が向いてしまうのも、この狭山事件が持つ特性の一つではあるまいか。私は最近になって知ったが、アニメ「となりのトトロ」と狭山事件を関連付け、若者達がネット上で盛り上がっていたりするらしい。今から58年前の事件を彼らが知っている事実は他の事件ではあり得ないのではないだろうか。冒頭の写真は事件での身代金受け渡し場所近くのバス停。後方に見える景色が当時の面影をわずかに残している・・・。