アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる

狭山事件において犯人が残した唯一の物証、それは「脅迫状」である。 身代金の要求、その金額、受け渡し日時、場所、受け渡し人の指定、周囲への口止め、人質の生死などが一枚の便箋にまとめられている。これにもとづき警察は受け渡し現場周辺に数十人の捜査員を張り込ませた。この時点では警察側の対応は完璧と思われたが・・。一枚の紙に取引上必要な全情報を記入し実際に指定時間に現れた犯人の行動は、犯罪者として失格である。事実、取引現場周辺は、捜査員が相当数待ち構える体制が整っていたからだ。にもかかわらず犯人が逃走できたのは、実はこの捜査員側に落ち度があったからだ。正確に言うと、取引現場に張り込ませる捜査員を割り振りした警察幹部、となろう。当初は狭山警察署の署員のみで張り込む体制であったが、急遽、埼玉県警が「応援」という名目で狭山署に参上、すでに決定していた狭山署の捜査方針(張込み時の具体的人員配置など)を白紙に戻し、県警主導案に変えた。本来は、地元の土地鑑豊富な狭山署員を二人一組で数十組を現場配置予定であったが、これを変更、狭山署員と県警の人間を二人一組に組み直し現場配置を指示した。つまり土地鑑のある人間が半数に減ったわけだ。取引指定時間は夜中の十二時である。  闇夜の中、有事が発生した場合、取引現場など見たこともない県警の衆はどう動こうとするのか。知っての通り、結果は甚大で後世まで揉めることとなってゆくのだ。狭山署だけで対応していたら・・・。

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(写真は身代金取引に指定された現場)