アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 1397

                                【脅迫状の謎】⑨

   本件脅迫状の文面からは構想力という能力の高さが窺える。人質と引き換えに身代金を喝取するという目的を踏まえつつも、捜査当局の注意をそらすため誤誘導しているともとれる記述がみられ、まるで脅迫文の内容がすべて事実として進行しかねないと思わせるほどに、巧みに考えをめぐらし組み立てられている。

   身代金受渡しの晩、佐野屋での犯人取り逃がしを許した捜査当局は、その原因の一つに「脅迫状には"車で来る"とあり、それに引っ張られたところがある」と釈明している。犯人の構想にまんまと乗せられたことがこの釈明に示されている。

   

   脅迫文にみられる「女の人」「友だち」「車」「西武園」「池の中」「ちがう人」とは、いったい何だろうか。

   「女の人」とはどこの誰を指しているのか。「友だち」とは誰で、犯人との付き合いは長いのか。「車」というが、軽自動車なのか普通自動車か、あるいは貨物自動車のことか。車は何色で所有者は誰なのか。なぜ「西武園」なのか。池とはどこの池を指すのか。「ちがう人」とは誰に対して指すのか。同じ人か、違う人か、なぜわかるのか。

   以上のような疑問は脅迫状を書いた者であれば、いや書いた者でなければ説明しうることはできまい。

   「車で来る」という記述に釣られ、犯人取り逃がしという大失態を演じた警察は、その重責を負う羽目になった脅迫状を書いた者、すなわち石川被告を徹底的に取調べ、特にこの脅迫状の内容についても全容を解明するべく捜査を尽くしたであろうことは言うまでもない。前述した疑問など序の口で、脅迫文の内容の真偽がすべて裏付けされるほどに猛捜査されたはずである。

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   以上の文章に対する答えは次のとおりである。

   『狭山事件特別捜査本部は脅迫状の内容について、被告の自白によっても、また取調べにおいても、まったく説明できず、何ら触れるところがない』