【公判調書1776丁〜】「事実取調請求書」
第三、証人〈その二〉
(○=証明すべき事実)
16.関 源三
○六月二十日付、二十一日付被告人調書作成の時期と状況。被告人の供述調査(注:1)、添付図面の謄本の作成状況。被告人逮捕後、被告人方を訪れた回数と用件。今日に至るまでの被告人との交信状況。
17.清水利一
○再逮捕以前の被告人に対する取調状況。その間の被告人調書、謄本の具体的作成状況。狭山署における足跡採取の状況。被告人の取調をやめた理由とその後従事した捜査の内容。鞄発見に至る経緯と発見時の模様。
18.山下了一
○再逮捕以前の被告人に対する取調状況。その間の被告人調書、謄本の具体的作成状況。被告人の取調をやめた理由とその後従事した捜査の内容。五月二日夜の張込状況と犯人との内容。犯人をとり逃がした際の状況。
19.斉藤留五郎
○長谷部警視らの被告人に対する取調の模様。被告人が断食した時期と期間。被告人の供述調書、添付図面の謄本作成の具体的状況。各証拠物に関する被告人の取調状況。
20.遠藤 三
○長谷部警視らの被告人に対する取調の模様。被告人が断食した時期と期間。被告人が善枝さん殺しについて最初に自白した時期とその際の状況。被告人が供述調書添付の図面を作成した際の状況。
21.大野喜平
○死体発見の際、荒縄、細引が死体についていた状況。同時に発見された玉石、ビニール袋の切れはしについての捜査。丸京(郷)青果の荷札についての捜査状況。その他本件捜査に従事した内容。
22.五十嵐勝爾
○死因。傷害の部位、程度と生前、死後の別。死斑の位置、程度について。
23.大谷木豊次郎
○五月二日夜、佐野屋付近張込の体制、人員、配置等。犯人が中田登美恵と問答した際の状況。犯人をとり逃した状況。犯人の逃走方向と追跡の結果。警察犬の使用、足跡の発見等について。
24.飯野貞治
○現場足跡採取前後の模様。採取した三個の足跡以外の足跡があった現場、範囲、個数等。七月二日以前腕時計についての捜査に従事した状況。腕時計発見場所の実況見分、および小川松五郎の取調について。
25.関口邦造
五月四日、中田栄作方実況見分について。五月四日、佐野屋付近状況見分の際、犯人のものと思われる足跡を発見した場所、範囲、個数、方向等。
26.石田一義
五月二日夜、犯人が逃走した方向に自宅があるために、取調べを受けた事実の有無。五月一日、残飯あげに行った者、その時刻等。当時の「前の豚屋」周辺の状況について。
27.福島英次
○スコップ発見現場の実況見分の模様。右現場付近で、地下足袋を発見したこと、およびこれについての捜査の状況。
28.岸田政司
○足跡鑑定書の内容について。とくに、鑑定対照足跡の採取の方法。
29.鈴木 章
○腕時計に関する捜査に従事した状況。五十子米屋周辺における聞込み捜査の状況。小川松五郎方聞込みの有無。
30.石原安儀
○腕時計に関する捜査に従事した状況。タオルの配布状況に関する捜査。小川松五郎方聞込みの有無。
31.梅沢 茂
○腕時計に関する捜査に従事した状況。牛乳びんを発見した状況と経緯。被告人の供述調書、添付図面の謄本を作成した具体的状況。
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以上が「第三、証人」であり、次回「第四、書証および証拠物たる書面」へ進む。
(注:1)=「供述調書」ではなく「供述調査」という言葉が使用されている。これは正解であろうか。