石川一雄宅の屋内を捜索する捜査員ら。
【公判調書2948丁〜】
「第五十五回公判調書(供述)」
証人=小島朝政(五十六歳・財団法人埼玉県交通安全協会事務局長)
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石田弁護人=「石川宅にあなた方が着かれた到着の時間は何時頃でしたか」
証人=「朝だったでしょうか」
石田弁護人=「かなり、朝も早い時間じゃなかったですか」
証人=「もう、あの頃のことはちょっと時間的に言われても分かりませんですが、いずれにしても朝のような記憶がしますね」
石田弁護人=「相当長時間に及んだわけでしょう」
証人=「長時間というのは長時間ですがね、始まるまでの間が手間がかかったんですよね、時間的には。ですから、調書に何時から何時までというようなことでやってますが、その間に家族を説得し、家の中にいる者を説得し、こういうことだということで令状示して捜索を始めるまでの間に、実際は長い時間がかかっちゃっておったんですよね、そんな風に思いますが」
石田弁護人=「そうすると、捜索する時間は非常に短かったというわけですか」
証人=「実際の捜索する時間はそう長くはなかったという風に思いますね」
石田弁護人=「石川君の家の中には警察官全員がお入りになったわけでしょう」
証人=「入りましたね、全員がね」
石田弁護人=「制服で行かれたんですか、私服で行かれたんですか」
証人=「私服ですね」
石田弁護人=「全員私服ですね」
証人=「はい」
石田弁護人=「だから、その私服で行かれた警察官は石川一雄君宅の中に全員上がりましたね」
証人=「全部上がったと思いますね。これは外の分担の者、家の外側をやる者も一応は家の中に入ったかと、それですぐ自分の部署(原文ママ)の捜索にあたったと思うんですがね。入ったことは一応、一旦は入らないということはないと思いますね」
石田弁護人=「捜索するために入った」
証人=「のではない者もいますね。家の中を捜索するというものでない者も入ってます」
石田弁護人=「屋外の捜索者と屋内の捜索者は、屋内の捜索者のほうが数が多かったんですか」
証人=「ええ。これは屋内のほうが多いというのは、目的物がああいう物ですから、これは外と思ったって、とてもじゃないけれども出来るかと思いまして、中のほうが人数は多かったと思いますね」
石田弁護人=「石川君宅の家の中、屋内の捜索員は何人くらい」
証人=「そうですね、まあ、半分としても五人」
石田弁護人=「あなた半分じゃないと言ったでしょう、半分以上」
証人=「半分としても五人です。十人として、半分としても五人ですから少なくとも八人くらい、七、八人じゃないでしょうかね」
石田弁護人=「十人として、七、八人が屋内捜索ですね」
証人=「ええ。外が二、三人、中が七、八人くらい」
石田弁護人=「あなたは屋内でどこかの捜索に直接従事されたわけですね」
証人=「私はね、捜索しないで、私が動いちゃうと報告が聞けないから、すべてそうですが」
石田弁護人=「どこにおったの」
証人=「玄関に神様が、あの石川さんのお宅はね、入ったら、すぐ神様があったと思うんですよね。もう古いことですからおぼろげですが、神様があって、神棚の下に私はおったように記憶します。で、ほうぼうを捜査員が、がやがやしながらやったのを記憶しますね。そのほかに、二回目のときは多人数だったので動かなかったですね」
石田弁護人=「その二回目の捜索のときにね、それであなたは捜索を終了させるについては、あらゆる所の捜索がすべて終了したということを確認して終わったわけですね」
証人=「私は確認というより、報告を確認ですね」
石田弁護人=「報告を確認して終わったということですね」
証人=「はい」
石田弁護人=「そのとき、捜索に従事されていた部下全員から報告を受けたわけではなくて、その中の何人かから報告を受けるわけですね」
証人=「そうですね」
石田弁護人=「報告によって、すべての場所の捜索が終了したということで、捜索を終えて引き揚げるという順序になったわけですね」
証人=「そうですね」
(続く)
石川一雄宅の屋外を捜索する捜査員ら。