【公判調書2884丁〜】
「第五十四回公判調書(供述)」
証人=関 源三(五十五歳)
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佐々木弁護人=「そうしますとあなたが面会に行かれたのはあなたのご記憶では三回ですか」
証人=「はい」
佐々木弁護人=「それから、差入れに行かれたのは何回ですか」
証人=「それは面会に行った時に、その差入れなんですけれども、それが三回面会に行った内の二回」
佐々木弁護人=「お金を差入れたのは」
証人=「はい」
佐々木弁護人=「手紙の内容から見○○(印字不明瞭)差入れはもう少し回数が多いようですけれども、それははっきりしませんか」
証人=「はい」
佐々木弁護人=「そうしますとあなたが面会に行かれたのは勤務時間中ですか」
証人=「それは泊まり明けの時かなとも思うんですが」
佐々木弁護人=「泊まり明けでもよろしいですけれども、お会いになるのは日中でしょう」
証人=「日中です」
佐々木弁護人=「それは勤務時間中になるんですか、非番ですか」
証人=「泊まり明けは非番なんです」
佐々木弁護人=「そうでない時は」
証人=「そうでない時は勤務中です」
佐々木弁護人=「それは公務になるんですか」
証人=「昼間なら休暇を取って行けば公務じゃないですけれども」
佐々木弁護人=「ですからそれは休暇を取っておいでになったんですか」
証人=「私休暇を取って行ったような気もしないですから、泊まり明けに行ったんじゃないかと思っておりますが」
佐々木弁護人=「全部泊まり明けで非番ということになるんですか」
証人=「ええ、 泊まり明けは非番です」
佐々木弁護人=「全部勤務時間中でない非番の時」
証人=「はい」
佐々木弁護人=「あなたが面会においでになったのは、これは面会簿には載っていますわね」
証人=「はい。向こうには載っていると思います」
佐々木弁護人=「接見禁止中にもお会いになったんですか」
証人=「その最初の原検事さんの時は浦和ですから接見・・・・・・禁止中か、解けてからか・・・・・・」
佐々木弁護人=「接見禁止中だったようにさっき仰ったように思いますから」
証人=「私も禁止中かなという気もするんですけれども」
佐々木弁護人=「接見禁止中だったというご記憶であるということを前提としてお尋ねするわけですけれども、それははっきりしないんですか」
証人=「接見禁止中か、あるいは解けた後だったか、その点はっきりしないんですが、だけども家族と面会に行った前は前です」
佐々木弁護人=「接見禁止中だったようにあなたが先ほどの弁護人の問いに対してお答えになったものですから」
証人=「・・・・・・・・・・・・」
佐々木弁護人=「それはどうなんですか」
証人=「禁止中であったかどうかははっきりしません」
佐々木弁護人=「そしてあなたがお会いになったのは全部非番ということになるんですか」
証人=「いや、それがですね」
佐々木弁護人=「昼は昼ですね、お会いになったのは」
証人=「昼です」
佐々木弁護人=「全部それは非番で休暇を取らないで行ったということになるんですか。これは名簿を見れば分かるんですけれどもね、非番であるかどうかというのは」
証人=「はい」
佐々木弁護人=「それもはっきりしないんですか」
証人=「まあ非番と思いますが」
佐々木弁護人=「勤務時間中だとすればこれは原則として公務になりますわね」
証人=「はい」
佐々木弁護人=「その辺の手続きを取ったようなご記憶はないんですか」
証人=「まあ口頭では一応断わるということなんですけれども、何月何日にこれこれこうだと言ってはっきり書類で出したような記憶もないです」
佐々木弁護人=「ですから、おいでになった時は非番であればこれは別ですよ。日中だとすれば、勤務時間中だということになれば上司の許可を得て行くのが普通ではありませんか」
証人=「はい」
佐々木弁護人=「その上司の許可を得て行ったというご記憶はどうなんですか」
証人=「はっきりしないです」
佐々木弁護人=「で、あなたが面会されている時は立会人は拘置所の看守の人はおったわけですね」
証人=「はい」
佐々木弁護人=「そうすると勤務時間中だったかどうかもはっきりしない」
証人=「おそらく勤務の時じゃないと思うんですけれども、はっきりしないです」
(続く)