【公判調書1434丁〜】証人=遠藤 三(六十七才)・元警察官
裁判長=「証人が立ち会ったというときに出来た調書に沢山の図面が付いているが、証人はそれ全部書いているときを知っているのですか、それとも証人の立ち会わないときに書いたらしい図面が付いているのもありますか」
証人=「ないと思います。私のいるときに書いたものと思いますが、正確には分かりません」
裁判長=「紙は警察の紙ですか」
証人=「警察の紙です」
裁判長=「誰が出してやったのですか」
証人=「青木警部が持って来たときもあるし、私が持って行ったときもあるし・・・」
裁判長=「どういう紙ですか」
証人=「ざら紙です」
裁判長=「ざら紙には色の白いのと黄色いのとありますね」
証人=「真っ白ではありません。黄色というとなんですが、いくらかぼやけているような・・・・・・」
裁判長=「図面はそういう警察の紙を石川に渡して書かせたものですね」
証人=「はい」
裁判長=「書くものは何ですか」
証人=「大体鉛筆ではなかったかと思います」
裁判長=「その図面を書くときは、取調べをしている間に図面を書けということを青木警部なり他の人が命じたのですか」
証人=「青木警部が書けと言ったこともあると思います。石川がおれが書くべえというので書いたこともあると思います。自ら書いた図面も相当あります」
裁判長=「石川が説明するために図面を先に書くというわけですか、図面を書きながら説明するわけですか」
証人=「調べが進むにしたがって図面を書かなければならない場合、こういうわけだからということで石川が書いたのもあります。それから青木警部が、そういうのでは書いたらどうだ、というので書かせたのもあります」
裁判長=「石川が図面を書くときには何か見て書いたのですか」
証人=「何も見ないですね」
裁判長=「何も見ないで、頭の中にあることを図面に書いたのですか」
証人=「ええ。何も持っていなかったし、こっちからも何も提供しませんし、石川自身が書いていきました」
裁判長=「石川が自分のメモみたいなものを持っているというわけでもないのですか」
証人=「そんなことはないですね」(続く)
*遠藤 三(六十七才)・元警察官による証言が続くが、その軸足が、やはり微妙に自身の属した組織に忖度した位置に置かれ、証人から語られる証言を素直に受けとれないのは気のせいであろうか・・・。
某河川敷を仕切るこの野良猫の態度同様に、狭山事件裁判は疑ってかからなければその本質を見誤る。本質とは何か、それは誤判か否か、である。