アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 116

公判調書844丁。ここからは平岡検事による尋問が始まる。証人は石川六造氏、石川一雄被告の兄である。ここで注目されるのは次の問答である。平岡検事:「〜それから、念の為に聞くんですが、関さんが、二度、ここへ証人に出られまして、弁護人から今お尋ねになった六月二十三、四日ごろ、あなたの所へ行ったことがあるかないかということについて、まあ日にちははっきりしないけれどもその頃かどうか知らんけれども行ったことがあると、で、お袋さんが勝手にいたのが見えたので、そっちのほうへ行ったけれども家の中には上がらないと言っておられるんですがね」六造証人:「いや、上がったのは確かですよ」平岡検事:「あんたとしては、関さんが、家へ上がって来て、廊下のほうへ来てる所で会ったというわけですね」六造証人:「はい、そうです」・・・。関巡査部長と六造証人、双方の証言は完全に食い違っているではないか。しかも屋内に立ち入ったのかどうかについて、これは万年筆が突如鴨居に出現した謎に直結しかねない重要な問題を孕むものであり、果たしてこの食い違いが法廷で明らかにされるのか、頭の隅に置いて調書を読み進めたい。                                                                 

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