アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 840

【公判調書2590丁〜】

                     「第五十回公判調書(供述)」

証人=飯野源治(四十二歳・警察官=狭山警察署勤務)

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(続く)

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全く裁判内容とは関係ないが、掲載写真の上から五枚目(丁数2603)、その十行目に「うなずく」とあり、これは弁護人の問いに対する証人の反応を表した表記と思われる。これは、この日法廷で速記録を担当した方が、その証人の様子を自身の目で確認した上で記録に残したと思うのだが(速記符号で記録)、こういった、法廷における裁判官、検察官、弁護人、証人などが見せる無言の反応をどこまでくみ取り記録するのか、その境界線が非常に気になるところである。

現在、狭山事件公判調書第二審、その2590丁まで辿り着いているわけだが、この裁判では記録上、関係者らが発した言語により公判調書が成り立ち、稀に、今回の「うなずく」や、「・・・・・・」という無言の反応を表す表記が現れる。

本裁判では「検事は歯ぎしりした」とか、「弁護人は空腹のため腹が鳴った」あるいは「居眠りから覚めた裁判長はあくびを繰り返した」また「証人の激しい貧乏ゆすりは止まらなかった」などの表記は一切見られないが、尋問を行なう中で当事者がもしそういった反応を見せた場合、これらも含め記録化すると臨場感にあふれた魅力的な裁判記録に昇華するであろう。