アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 477

【公判調書1584丁〜】

                        「狭山事件の特質」

                                                                          中田直人

第四、証拠評価の態度

『本件で被告人と犯行を結びつける証拠があるだろうか。今言ったように(前回の“4.”参照。筆者)、一見証拠が整っているかのようである。まず自白があり、自白以外にも犯行と被告人を直接結びつけるものとして出されている証拠がいくつかある。自白が誘導によって作られた虚偽のものであり、その他の証拠も作られたニセものであるか或いは全く価値の無いものであるということについては、各弁護人が詳細に述べるであろう。ここでは本件にあって、裁判所がいかなる態度で証拠を見るべきであるかという角度から一つの問題に触れることにする。縄、特に首にかけられていた木綿細引紐の問題である。

1.被害者の死体が発見された当時、木綿細引紐一本(東京高裁昭和四十一年押第一八七号符号五)が、被害者の首に絞められていたことは明らかである。大野喜平証人は、「首を絞めていた木綿の細引紐が一本あった」と証言し、大野証人が作成した実況見分調書にも「頸部は木綿の細引紐でひこつくし様に後ろで絞められていた」とあり、添付の写真二十二、二十三、二十四がその状況を示している。ところが、この木綿細引紐が自白調書にまったく現れて来ない。しかも、七月四日付河本調書では「足首を縛っただけで、足首の他は縛っていない」と述べ、七月七日付原調書では「梯子の近くにあった麻縄を使いましたが、麻縄と縄をどういう風に繋ぎ合わせて使ったか、はっきりした記憶はありませんが、麻縄の方を善枝ちゃんの足首にかけ、その麻縄に三本か四本にした縄をつないだような気がします」「その五号の麻縄については、どこを縛っておいたのか憶えがありません」等の記載がある。このことだけからも、いくつかの結論が引出される』

(続く)

*さて、ここは府中市にそびえ立つ東京競馬場であり写真はその四階からの展望である。今の時期はレース開催日ではないので入場料は無料だ。

振り返ると、このような景観が広がり、中央奥にレース馬場と大型スクリーンが見える。善良な民衆から搾り上げた莫大なテラ銭により、この高級建築物および馬場、関連事業は運営、維持されているのだろうが、それを知りながら再びここを訪れ、持ち金を散財するということは、ここへ来てしまう人間の精神に問題がありそうだ。

南仏を思わせるこの小部屋は喫煙所であった。訪問者を惑わせ、より多くの馬券を買わせようとのJRAによる策略であろう。・・・などと累計でマイナス二万円の老生は推察した。