アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 460

【公判調書1565丁〜】(前回より続く)

                       「狭山事件の特質」

                                                                           中田直人

7.『当然のことに、被害者の自転車、差入れられていた脅迫状について指紋の検出が行われ、足跡の特徴についても鑑識がなされた。死体の手を縛っていた手拭いは、入間川・五十子米穀配給所が昭和三十七年三月川越団扇有限会社に注文して、昭和三十八年正月、得意先に配布した百数十本の中の一本であることが判明した。その配布先の捜査がなされ、一本一本の任意提出が行われた。又死体に目隠しとして付いていたタオルは、東京都江戸川区月島食品工業株式会社が昭和三十四年から三十七年八月までに社名マーク入り宣伝用として作ったタオルで、合計八.四三四本を作って取引先に配布したものと判った。警察は主として狭山市附近において月島食品工業と取引関係がある商店を捜査した。死体に巻かれていた木綿細引紐および荒縄の捜査も当然なされた。                                                          五月五、六日頃、死体発見現場から西北約二〇〇米近く離れた入間川字東里二六八一番地・中川昇一方、南側で、隣家・椎名稔方との間に張ってあった荒縄が五月二日朝無くなっていた事実が突き止められた。当時足取り捜査その他の一般的捜査が広範囲、かつ、しらみ潰しに行われていたことは中川ゑみ子証言の「縄のことばかり聞き込みに来た」と述べていることからも伺われる』(続く)

被害者の自転車。

被害者の自転車が戻されていた状況。

中田家の納屋。以上三点の写真は「無実の獄25年・狭山事件写真集=部落解放同盟中央本部中央狭山闘争本部編・解放出版社」より引用。