【公判調書1230丁】 証人=金子金三(二十九才)、職業=青果物商、住所=
狭山市。 裁判長=「金子さんの今住んでおられる場所はどの辺ですか。この町の」 証人=「駅からずっと降りたところです」 裁判長=「( 当審第四回検証調書添付の第三見取図を示す )駅から降りて行って、この駅から降りるとここに狭山の
入間川の、こちらで行なった時の検証図面がありますが、それでちょっと知らせて下さい。ここが
入間川の駅なんです、
西武線の駅。それで駅の前に大通りがありますね。広場の
狭山茶屋。ずっと行くというと
お茶屋があります。それから
お茶屋からここに神社が、八幡様があります。神社の下を通って道路がありますが、お宅はどの辺ですか」 証人=「
お茶屋さんがあって、
お茶屋さんの隣がまんじゅう屋さん、その脇が石川
靴屋さんといって、その脇が内田さんといってその脇です」 裁判長=「四軒目ですか」 証人=「茶屋の次がまんじゅう屋で、その次が
靴屋でその次が不動産屋さんになっている、その脇が家で、八百屋になっています」 裁判長=「それが証人の家ですね」 証人=「はい」 裁判長=「それはいつ頃からそこに八百屋をしているんですか。何年くらい前から」 証人=「そう、かなり・・・・・・」 裁判長=「十年以上前ですか」 証人=「十年以上前です」 裁判長=「それでは、そこに住んでいるのは昭和三十八の五月頃、今から五年前の五月頃もそこに住んでいましたか」 証人=「住んでいました」 裁判長=「証人自身が」 証人=「はい」 裁判長=「
石川一雄という人を知っていますか。この事件の被告になっている」 証人=「はい、知っています」 裁判長=「いつ頃から知っています。
石川一雄と知り合いになったのは何年くらい前ですか」 証人=「もう八年前位ですかな」 裁判長=「この
入間川で○○(被害者名)ちゃん殺しという事件がありましたね」 証人=「はい」 裁判長=「その事件は三十八年の五月一日なんですがね、その頃は
石川一雄は知ってましたね。そうすると」 証人=「はい、知っていました」
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写真は
狭山事件裁判の資料より転載。駅前に八百屋があるという情景はなんと懐かしい風情であろうか。