弁護人＝「その八百屋の息子に会ったり、煙草を買ったりして小学校の方へ行って、もう一度あなたは入間川の駅へ帰って来たのですね」 被告人＝「そうです」 弁護人＝「それで時計を見に行ったと言いましたね」被告人＝「はい、五時丁度」 弁護人＝「時計を見てから石田さんの車が帰って来るのを見たわけですか」 被告人＝「はい、そしたら丁度五時だったんです」 弁護人＝「これまでの話によると、あなたはそれを見て、大変早いなという感じを持ったわけですね」 被告人＝「はい、そうです」 弁護人＝「あなたが石田一義さんなり、義男さんと一緒に残飯を取りに行っていた時期ですが、いつからいつまでですか」 被告人＝「三十七年の十月頃から三十八年の二月の末か、三月の三日までです」 弁護人＝「石田一義さんのところにいた間は、ずっと残飯を取りに行ってたわけですね」 被告人＝「はい、そうです」 弁護人＝「その残飯は何回取りに行くんですか」 被告人＝「朝、昼、晩三回です」 弁護人＝「朝は何時頃ですか」 被告人＝「朝は七時乃至七時半頃です」 弁護人＝「帰ってくるのは」 被告人＝「帰ってくるのは、八時半か九時頃です」 弁護人＝「昼は何時頃出かけて、何時頃帰ってきますか」 被告人＝「昼は十二時頃から一時頃出かけて、二時か二時半頃帰ってきます」 弁護人＝「夜は何時頃出かけて、何時頃帰りますか」被告人＝「日曜、祭日を抜かして五時か五時半頃出かけます」 弁護人＝「帰ってくるのは」 被告人＝「六時乃至六時半頃です。夜は上げるのが一番少ないから、早く帰ってきます。大体一時間ぐらいです」 弁護人＝「日曜、祭日はそれより早いんですね」 被告人＝「はい」 弁護人＝「何時頃出かけて、何時頃帰るんですか」 被告人＝「夕食だけですけれども、四時半頃出かけて五時頃帰って来ます」 弁護人＝「土曜日も早いんじゃないですか」 被告人＝「はい、そうです」 弁護人＝「土曜日、日曜、祭日が早いんですか」 被告人＝「はい」 弁護人＝「詳しいことはいいんですけど、取りに行ったのは入間基地という自衛隊の基地でしょう」 被告人＝「はい」 弁護人＝「残飯をあげてくる場所は何ヶ所もあるのですか」 被告人＝「朝晩は三ヶ所ですが昼は五ヶ所回回ってきました」 弁護人＝「昼が一番、量も多いわけですか」 被告人＝「はい」 ･･･続く。
