アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 259

【公判調書1172の9丁】
弁護人は引き続き、石川被告人が三人犯行から単独犯行に移行してゆく模様を明らかにしてゆく。                                 弁護人=「殺すのも強姦も一緒(三人)にやったのだろう。精液を調べれば判るという風に言われたわけですか」被告人=「はい」弁護人=「三人でやったと言ったら、死体を埋めた場所まで車で運んだのだろう、と言われたわけでしょう」「あなたはどう答えましたか」被告人=「手紙を届けたとか、何とか言ったような気がします」弁護人=「車で運んだろうと聞かれたことについて何と言いましたか」被告人=「ちょっと分かりません。棒で運んだろうとも言われました」弁護人=「前に、この裁判所で述べていることですが、車で運んだろう、どこの車だと色々聞かれて詰まったことが、自分一人でやったと言うようになった一つの理由なのですね」「そういうことがかなり責められましたか」被告人=「随分責められました」・・・・・・・・・。原検事を含む取調官らは猛烈に石川被告を畳み掛けてゆくが、このあたりでいったん質問を変えた様子が、弁護人の尋問により明らかになる。弁護人=「一人でやったというようになってからでもいいが、死体に付いていた傷のことを警察で言われたことはありませんか」被告人=「あります。車に載せる時に擦っただろうと言われました。多分写真を見たと思います」弁護人=「その写真を見た時に、体のどの部分に傷があったか覚えていますか」被告人=「写真はよく撮れていて当時は分かりましたが、今は覚えていません」弁護人=「そのことについて、あなたは写真を見せられたりして、どう答えたのですか」被告人=「車で運んだと言うと、その車はどこの車かと言われるので知らないと言っていたです」弁護人=「車のことを追及されると困るので、傷のことも知らないと言ったのですか」被告人=「そうです」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。上記の “ 車のことを追及されると困る ” とは、これ以上取調官らの話に付き合っていくと、結果的に石川被告人はさらなる虚構の供述を求められ、それは広がり続け収拾がつかなくなるためと、このように私は解釈している。第二十六回公判での石川一雄被告人の証言は、権力の持つ凶暴な濁流に飲み込まれて行く様を具体的に表している。                                                              

所沢古本まつりでの収穫である。入口前にある表のワゴンで見つけ五十円で購入。ネットでは一円で出品されているようだが、数ページ読んだ段階で、本書の質の高さを実感する。この本は和歌山ひ素カレー事件を扱っているが、執筆者が15歳の少女であり・・いや、これ以上語るのはよそう。読めばわかる、である。                                                                     

所沢駅ホームにある立ち食いそば屋で昼メシを食う。茶そば(期間限定)を選択、練り込んである茶が狭山茶であることを祈った。