アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 184

前々回( 182 )に述べた細字表記の「比」と、太字表記の「比」に関し、新たな表記方法を採用する。細字表記「比」はそのままであり、太字表記「比」を「比(の分布)」と表記する。前々回、太字表記なので「比(太)」と表した私の知能は相当低い。そしてキーボード操作による、特定の字を太字で表記することが未だに出来ずにいる。「比」と「比(の分布)」・・・うむ、なかなかわかりやすい(気がする)。                                         ロカールの理論-                                                         

f:id:alcoholicman:20220316161113j:plain

第三図(第一図でも可)の a について考える。この分布は1.3の両側に集中している。この分布の幅が1.3を中心に極度に狭い場合、つまり“甲”のR1のほとんどの比が1.3の至近に集中している場合を考える。こういう特別の場合に着目すると、比(の分布)は1.3、すなわち旧概念の『比』で言い表されることになる。こういう場合に限って、旧概念の『比』は『比(の分布)』に代行する資格を得る。“甲”が、幾つ字を書いてもR1を調べると『いつも、ほとんど1.3になるように書く癖がある』という意味で、ロカールはこれを『常同性』と呼んだ。しかしこれだけではまだ外延判別因子としては駄目である。何となればある植物が標高1.300メートル近くだけで常に発見される、というだけでは、他の植物もそこにある、という理由で無意味だとの前記の所論による。そこでロカールは、こういう比が『比(の分布)』に代行し、判別因子たり得るためのもう一つの助けとして、他のどの植物も1.300メートルには生えないことの証明が出来れば良い(植物の場合には残念ながらそうはいかないが)とし、これを『稀少性』と呼んだ。ロカールは『比(の分布)』に旧概念の『比』を代行し得るための絶対必要条件として、この『常同性』と『稀少性』の兼備を置き、そういう条件を兼ね備えた『比』が見つかるまで筆蹟鑑定をやってはいけない、少なくとも意味がないと、極めて論理的な主張をした。これがロカール鑑定の歴史的位置である」(続く)