アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 90

前回に続き石田弁護人が問う。石川被告宅における第三回目の捜索で、万年筆と共に押収された少女雑誌について、脅迫状に記載の字句と被告宅から押収した少女雑誌内の字句とが非常に食い違っていたという対照結果の記憶があるか、が“問い”である。念の為もう一度言おう。対照結果の記憶の有無、を尋ねる。小島証人:「当時私は、差押えた少女雑誌は“なかよし”という記憶がしておりますが、その“なかよし”という少女雑誌の中に“リボンちゃん”という題名の記事があるか、或いは漫画があるか、或いはまた“なかよし”そのものという題名の少女雑誌であるかその点、はっきりしませんので、結局、今申し上げた“なかよし”という雑誌を差し出してくれた立会人から二冊ほど差押えて来たとそんなふうに記憶しております」・・・そのような質問をしたのではない。冒頭に記した弁護人による質問の趣旨を、この小島証人は理解出来ていないのか、ここでも彼の考え方の癖が見て取れる。では、この小島証人の返答に見合う質問を想定してみると、小島証人が差押えるべき少女雑誌は“なかよし”であるか“リボンちゃん”であるか、どちらでありましたでしょうか、と、こう想定出来ると私は考えた。だが弁護人はそんな事は聞いていないのである。よって小島証人の返答に対し石田弁護人は「対照結果については、どうですか」と冷ややかに問い、小島証人は「対照結果については聞いておりませんが、当初“なかよし”だからないんだが、これは“リボンちゃん”ならあるのかなと思っておったんですが、結論的に私は聞きません今思い出せません」と述べる。以上、狭山事件公判調書第二審631丁より。私は思った。このような証人が相手だと無駄に時間を食うわけだと。                                    

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(無実の獄25年狭山事件写真集:部落解放同盟中央本部中央狭山闘争本部編:解放出版社より引用)