アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 64

狭山事件公判調書第二審463丁後半から464丁にまたがる記述は、ここに記した方が良いと私は判断した。石川被告が長谷部梅吉証人に問う。当初、石川被告は三人犯行説を唱えていた。その日取調べ室には青木、遠藤、長谷部の三人がおり石川被告を調べていた。そこへ関警察官が現れ、石川被告に残りの二人について話していると横から「そんなことはいい、鞄のことを教えてくれ」と長谷部が発する。長谷部にとって石川被告の共犯者などどうでもよく、意識が鞄に集中している様が分かる。石川被告「そんなことはいい、鞄のことを教えてくれ、と言うので、俺が狭山にいるとき変な機械にかけられたことがあり、そのとき地図を見せられ、鞄はここから出て来たと言われたので、その図面を書いてこの山の幾つかの穴の中にあるから行ってみてくれ、と言って関さんにその図面を渡したところ、関さんはそれをもって捜しに行った。そのとき証人は、今、関君に渡した図面は違うと思う、わしの感はぴたりと当たるんだからと言って、狭山の地図を開いて、川のここではないかというから、俺が、ここは川ではない、山の根が入らないように掘ってある溝ですと言ったら、あっこの溝だ、今度この溝を書いてみないか、恐らく関君は見つからないで帰ってくるよと言った。それから暫くして、関さんが見つからないと言って帰って来た。そこで証人は、どうだ石川 真実だったろう、わしの感はぴたりだったなと言ったことを覚えているか」証人「そんなことを言った覚えはありません」・・・。証人である長谷部には、すでに鞄の在り処が分かっているような気配を私は感じた。何故ならば、被害者の遺体が発見された時、埋没現場付近に鞄が置かれていたとする情報があるからだ。しかもこの情報元である消防団員は第一発見者であるにもかかわらず、法廷には別の消防団員が証人として出廷しているのだ。第一発見者の消防団員は鞄を含む埋没現場発見を警察関係者に伝え事後を委ねたとされる。   これが事実とすると被害者の鞄は遺体発見当初から警察の手にあったとなる。今、ここまで書いていて私はかなり危険な領域に踏み入った事に気づいた。くわばら、くわばら。                                                                   

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(私はレクター博士のファンであるが、その敵であるチルトン氏にも興味を憶える。トマス・ハリス氏には是非、この小心で売名意識の高いチルトン氏の物語を執筆して欲しい)