アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 49

昭和三十八年六月、狭山署において石川被告の地下足袋に関する検証が行われる。留置場の前に土を運び込み被告の兄着用の地下足袋を石川被告に履かせ歩かせた。回数は4回。これは佐野屋付近で起きた身代金取引現場における犯人の足跡との照合に関わる目的と思われるが、兄より足が大きい石川被告はこの地下足袋がきつく難儀する。その場面を公判調書に見てみると中田弁護人が、兄の地下足袋はたやすく履くことができたか、との問いに石川被告は「履けなくてね(略)その当時足の底に変なものができていたわけだね」弁護人「変なものとは」被告「まめみたいなのがね」弁護人「魚の目じゃないんですか」被告「ええ、そうです。あれができて痛かったから斉藤刑事さんに片方履かせてもらったわけですね。椅子に腰かけて、そして、前歩けと言ったけれど親指が曲がってしょうがないわけですね。右方の親指がね、だけどそれを歩いたです」と述べ「〜あんちゃんのは足袋が小さかったわけですね、家にいたから一回ぐらい履いたときがあるんだけれども、痛かったわけですね、十五日の建前のときもちょうど屋根に乗っかったわけだね、そのときも昼のときだけ履いてね、あとは履かなかったわけです。それきりなんです」とも述べた。実際に経験した事柄であるから非常に具体的に述べている。警察側からすれば現場で採取された足跡から見て兄着用の地下足袋のサイズでなければならず、この矛盾を打破する手段として石川被告が兄の地下足袋を履き佐野屋付近に現れたと、かなり強引で無理のある筋書きを押し通すのである。はたして石川被告は魚の目の痛みと曲がった右足親指の痛みに耐え四十人もの捜査員の猛追跡から脱兎の如く逃れられたか、これはもう虚構の世界の話ではないかと、私は自分の目を疑ったのである。                                                                       
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( 本文とは全く関係ないが、三匹で構成された圧力団体による威圧を受け、私は証拠写真を撮った。一番奥の白看板横で指示を出す猫が会長らしい。この黒猫には既に「狭山の黒い闇猫」と命名済みだ。二匹の手下にはカリカリを与えたところ、あっさり腹を見せ服従をアピールし出す。さあいよいよ会長と一騎討ちだ)    

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( この方が圧力団体会長を務める"狭山の黒い闇猫''氏である。黒いライオンのような威厳に満ちている。なぜ私を威圧するのか膝を交えて語り合い、私は酒、氏にはチュールを振る舞い最終的には和解に向かった)