アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 51

犯行を否認していた石川被告が一転、殺害を認めるまでの、中でも六月十七日から二十三日は密度が濃い日々である。長谷部、遠藤、斉藤、眼鏡着用の男、計四名の刑事が石川被告に「頼むからやったと言ってくれ」と懇願。石川被告は「君はいつまでも嘘ついているとね、出さないというわけです。でも、善枝ちゃんを殺したと言えば十年で出すと言ったわけですね。だけど俺は殺さないと言ったわけですね、そうしたら、親に会いたくないのかと言うからね会いたいと言ったらね、それなら言って早く出してもらったほうがいいんじゃないかとね、そう言ったわけですね。十年で出してやるからとね」と述べ、この後「いつまでも甘く見るな」と怒鳴られる。また「俺は十年で出してくれるなら話してしまおうかと迷ったんだがね、だけど殺さないものを殺したなんて言うと家のお父ちゃんが可哀想だと思ったんだがね。でもそんなふうにしていちゃ、あれだからね、迷っていたわけです」と述べる。ここで展開される模様を全て書き出すわけにはいかないが、しかし流して読む箇所ではもちろんなく、石川被告の受けた黒い重圧がいかに重かったか、目まぐるしく役者を変え責め立てる警察側の奸計に、私は嘔吐感さえ覚えるのであった。                                             

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(この芋焼酎は美味い)