アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 50

狭山事件公判調書第二審第1分冊。速記録の日付は昭和四十年七月十三日。中田弁護人は法廷で、石川被告が「三人で殺った」と認めてしまう様子を聞き出す。事件発生から約二ヶ月後の六月二十三日、狭山署から川越に移送され、連日猛烈な取り調べを受けていた石川被告はついに警察により自供させられる。が、ここに一つ、同時期に被告が起こしていた事柄を記しておかなければならない。石川被告はめし(官弁と思われる)がまずいと刑事に訴えるが、それなら食うなと言い返され絶食を始める。これを六月十九日頃から六日間続けたと被告は述べる。つまり絶食中の犯行自供なのである。被告が一方的に始めた絶食であるが、その弱った体力と気力によって、正直に否認を続けるよりも早く楽になりたいと嘘の自供に自ら舵を切ってしまうのだ。しかもこの被告の方向転換をより頑強に固定するため真打ちとして警察側は関 源三を登場させるのであった。この男は本事件において大活躍する警察官である。二階級特進に値するほどの警察側にとってヒーローなのであった。おっ、表現に気をつけないといけないな。この方についてはいずれ情報をまとめた上で分析していきたい。 事件が起きなければ、この方は石川被告にとって、地元の良き先輩であったのだが・・・。                                                                        

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 (堀兼の外れにて)