アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

闇稼業に備える 19

深夜2:00頃、玉砂利を踏みしめる音で目が覚めた。秋の虫が鳴く中、一歩一歩慎重に歩を踏み出す気配。(・・・だれかいるな) 私は息を殺し待った。しばらくすると異様な気配は消え、秋虫の声だけが響いた。   以上は私が個人的な興味で狭山事件に取り組みはじめてから度々起こる現象である。狭山の、得体の掴めぬ闇からの訪問者であろうか。私はこの事件に関係する現場に何度も足を運んで来た。それは、やはり関連書籍を読んだだけでは細部まで把握できないからだ。先日も、佐野屋(今は無い)近くの畑の隅から不老川方面を眺め、犯人の逃走経路や警察犬が辿ったルートなどを確認し、現場の空気感を味わってきた。だが、ここでの私の行動を客観的に見ると実に不自然に映る。畑の隅にただ立ち、農作業をするでもなくジーっと不老川の方角を見つめている50代半ばの男。せめて麦わら帽子をかぶり作業着に黒長靴着用ならばまだしも、ジーンズに便所サンダル、赤いゲバラTシャツ、頭は丸刈りで口元にドロボーヒゲをはやし、炎天下の元、異常に汗をかいている、となるとかなり浮いてる。ましてこの佐野屋(今は無い)前の道は交通量が多く、信号待ちで止まった車両群から一斉に注目を浴びるのである。背中に刺さりまくる好奇の視線を感じながら、しかも畑の隅で浮きまくっている自分を自覚しながらも、現地調査を続行した私は筋金入りの狭山事件調査員と呼べよう。さて、今度は視点を変えて見てみようか。例えば私がこの道を車で通りかかり信号待ちで停車、右手の畑の隅に男が見えたとする。明らかに野良仕事とはかけ離れた格好で。男は不老川方面を見ながらスマホで何か検索し写真を撮ったりしている。この状況を私が見た場合、男は狭山事件に関した行動を取っていると解る。それ程この場所には意味があるのだが、実は私のような視点を持った者の中に、もし事件解決反対派が居た場合、これはかなり危険行動であったと反省せねばなるまい。現地に根強く残る、ある感情を持った者が私の行動を目にし憤慨、尾行の末に本ブログ冒頭のシーンへつながったと考えるのは、やや大袈裟か。                                                                    

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