アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 1291

狭山事件公判調書第二審4380丁〜】 

                        第七十五回公判調書(供述)

                                                                被告人=石川一雄

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昨日の不鮮明な記載を、多少不正確かも知れないが解読出来たので、その部分(写真左端)から引用を始める。

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青木弁護人=「そこ(石田養豚場)を辞めたのはいつ」

被告人=「昭和三十八年二月(不鮮明)・・・・・・もらって、その日に辞めたんです」

青木弁護人=「それから後は」

被告人=「家のとび職の手伝い、兄の。でもその前に少し入曾の"たはら"というところでコンクリート打ち、基礎コンクリートのそういう仕事をしたんです」

青木弁護人=「最後はとびの手伝いをしておったと」

被告人=「はい、そうです」

青木弁護人=「とびの手伝いというのは主に何をする」

被告人=「家の基礎コンクリートを打つやつです」

青木弁護人=「普通の住宅だね」

被告人=「そうです」

青木弁護人=「その時は日給どのくらい貰っていた」

被告人=「日給というのは、小遣いとして一万から二万ですね。あとは結局うちの兄が仕事をしているんですから、親父のほうへ兄貴が払うから」

青木弁護人=「君は小遣いだけを貰っていた」

被告人=「ええ、そうです」

青木弁護人=「その金はどうしていたの」

被告人=「いろいろなことに使いました。その当時は女がいたからいろいろな遊びをして」

青木弁護人=「その頃は勿論、野球もしておったんですね」

被告人=「やめました、家にいた時は」

青木弁護人=「読み書きについて聞きますけれども、学校を辞めてから逮捕されるまでに、新聞や雑誌、あるいは本などを読んだことがあるかね」

被告人=「日刊スポーツを家で取っていたから見ました」

青木弁護人=「誰が取っていたの」

被告人=「兄貴も取りましたけれども、自分も取りました」

青木弁護人=「何を読んだ」

被告人=「野球の何というんですか、安打とか、何割何分何厘ってそれを見ていたんです」

青木弁護人=「選手の名前は分かるのか」

被告人=「分かりますよ、背番号をふっているから、テレビ見ているから、これが長嶋だ、というくらいは。テレビのところに字が出ますから、すぐ覚えてしまうんですね」

青木弁護人=「他のところは読まないの」

被告人=「ええ、ほとんど読めないですね」

青木弁護人=「読まない、じゃなくて、読めなかった」

被告人=「ええ、そうです」

青木弁護人=「野球のスコアだけかね、勝ち負けの。それと誰が打ったというだけ」

被告人=「今の日刊スポーツと違って、当時は何割何分何厘と出ていたんですね、だからよく分かったんですね。打率は長嶋がどうのこうのって」

青木弁護人=「それだけを見ていたわけ」

被告人=「ええ、そうです」

青木弁護人=「他のものは見たことある」

被告人=「日刊スポーツにはあんまりそんなの載ってないからね」

青木弁護人=「漫画なんかは見ていたのかね」

被告人=「ほとんど読んだことなかったですね。妹が見てればコタツの中で一緒に見たことはあるけれども」

青木弁護人=「漫画見ても字が読めないのかね」

被告人=「ひらがなで書いてあれば読みますよ、漢字は読めませんから」

青木弁護人=「この、社会常識というか、今の世の中がどうなっているかというようなことについては、人から教えてもらったりというようなことは」

被告人=「自分もさらさら関心もなかったし、教えてくれるような人もなかったですからね」

青木弁護人=「そうすると、仕事は土方をしたり東鳩で働いたりしておったね」

被告人=「はい」

青木弁護人=「それ以外に社会常識というようなものは自分の身につける必要もなかったのかね」

被告人=「結局は、そうですね。仕事上からしてそういう字は必要なかったしね」

青木弁護人=「それで困るようなことはなかったわけだね」

被告人=「ほとんどなかったねえ、ただ一番困るのは市役所なんかに行って来いと言われた時、困ったんですね」

青木弁護人=「そうすると、命令されて、こういうことをやれ、というだけの仕事をやるだけだから、別に世の中のことについての知識などは必要なかったと」

被告人=「そうです」

青木弁護人=「友だちとそういうようなことについて話し合うこともないんだね」

被告人=「ええ、そうです。友だちと言っても部落民の人だからねえ、そういうことはなかったです」

青木弁護人=「東鳩の二人の人なんかでも」

被告人=「そういった話はしないんですね」

青木弁護人=「もう、競輪の話なんかかね」

被告人=「そうですね」

青木弁護人=「ほかには」

被告人=「ほかには・・・・・・」

青木弁護人=「女の子の話などするのかね」

被告人=「ほかには別に、自分は別にそういう話はしなかったからね。ただ職場が違ったから、町田とか咲村は、会った時は競輪に行ったんですね」

(続く)

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   ◯老生は一応、今引用している第二審のほか狭山事件公判調書の第一審にも目を通しているのだが、捜査当局による、石川被告が五月一日にとった行動の裏付け捜査に関する資料は未だ確認出来ずにいる。警察が行なう、捜査対象にあがった者に対しては当然になされるであろうクロかシロかを煮詰める必須の捜査作業である。だが、やはりこの辺りの捜査報告書等は開示されず、今も検察庁の保管庫に厳重に隠されているのであろうか。

   ところで最近、暇つぶしにyoutubeを眺めたりしているのだが、その中にあの鈴木宗男議員が、鈴木法務大臣を言論により吊し上げるという動画が確認でき、これには抱腹絶倒しているのである。宗男議員が特に力を入れて説くのは、袴田事件に対しての検察総長の談話の非礼な内容に対してであり、これはまったく宗男議員は断固たる正論を堂々述べており、これに対し顔を隠しぎみに、宗男議員から視線をそらし、どこか隠れる穴はないかと落ち着かないそぶりを見せ、いざ答弁となると検察庁に忖度する発言に終始する鈴木法務大臣の情け無い姿が、妙に滑稽であるのだ。

  いや、それはいいとして、これだけの迫力を持ち弁舌をなせる議員は現在では宗男議員くらいなものかと実感するのであり、この方に是非、狭山事件についても取り組んでいただきたいと願うのである・・・。