アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 1227

狭山事件公判調書第二審3797丁〜】

                      「第六十七回公判調書(供述)」

証人=新井千吉(五十八才・農業)

                                            *

福地弁護人=「芋穴のある所は上になりますか」

証人=「ええ、上ですね」

福地弁護人=「これも素人でよく分からないのですが、茶の葉っぱというのは枯れて落ちるものですか」

証人=「ええ、まあ一年に一っぺんは落ちるでしょうね、下にたまってますから」

福地弁護人=「(原審記録第二冊五七九丁現場写真四号を示す)この写真をご覧下さい、その写真がどこか分かりますか」

証人=「大体、そういうところでしょうねぇ、書いてある通りでしょうねぇ」

福地弁護人=「書いてある通りの場所だと思いますか」

証人=「そうでしょうねぇ」

                                            *

(この写真は五八八丁現場写真一三号ではなく参考写真であるが、右隅に桑の木が確認できる)

福地弁護人=「(前同記録五八八丁現場写真一三号を示す)この写真見て何の写真か分かりますか」

証人=「・・・・・・・・・」

福地弁護人=「ここに大きな桑の木がありますが」

証人=「ええ」

福地弁護人=「芋穴の写真のようですか」

証人=「ええ、そうですねぇ」

福地弁護人=「あなたの所有していた芋穴の写真じゃないですか」

証人=「間違っていては大変ですが、まずそうでしょうねぇ」

福地弁護人=「(前同五七九丁の写真を再び示す)もう一度この写真見て下さい、思い出せませんか。当時あなたの所有の農道であり死体が埋められた場所であるという風に書いてありますね」

証人=「これはねぇ・・・・・・何か・・・・・・」

福地弁護人=「分からなければ結構ですが」

証人=「ちょっと・・・・・・」

福地弁護人=「これはちゃんと作られた書類ですから間違いないと思いますけれども、思い出せなければ結構です」

証人=「・・・・・・・・・」

福地弁護人=「あなた今、畑を九反くらいお待ちだと言いましたね」

証人=「はい」

福地弁護人=「大体この死体が発見された現場の近くですか」

証人=「ええ、そうです」

福地弁護人=「あなたの畑に砂利などはありますか」

証人=「その当時は家も、一軒もなかったですから恐らく砂利はなかったはずです」

(続く)