アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 975

 

中東のイランでライシ大統領が航空機事故により死亡、同国外相を含む九名も共に亡くなった。このニュースを聞いて即座に「ああ、消されたな」と解釈できれば、君もインテリジェンスオフィサーの素質があるかもねと、この茶色い猫は言った。さらに猫は、むしろ今回の暗殺は搭乗員が少ない為分かりやすく、要人が複数人乗った旅客機などを丸ごと一機墜落させた場合、誰を暗殺するためだったのか絞り辛く、その真相を明らかにすることは不可能であろうとも語った。

シラミ取りに夢中なこの猫を侮ってはいかんと、私は次回、高級チュールを献上することに決めた。

【公判調書3050丁〜】

               「第五十七回公判調書(供述)」(昭和四十七年)

証人=諏訪部正司(四十八歳・浦和警察署刑事第一課長)

                                           *

石田弁護人=「鑑識係が来て、石川君に地下足袋を履かせて、狭山署で足跡を取ったことがあるようなんですが、その回数は何回くらいあったのでしょうか」

証人=「はっきりしませんが、二回くらいあったように記憶してます」

石田弁護人=「この鑑識というのは、県警本部の鑑識係のことでしょうか」

証人=「恐らくそうじゃないかと思います」

石田弁護人=「スコップ発見現場付近の土を持って来て、その上を歩かせたことはありませんでしょうか」

証人=「そのような記憶は忘れました」

石田弁護人=「佐野屋付近で採取した関係については、佐野屋付近の土を狭山署へ持って来ているようなんですが、スコップ発見現場付近の土については記憶がないと、こういうわけですね」

証人=「はい」

石田弁護人=「ところで、足跡の採取の際に、佐野屋近くの土の例でいきますと、実況見分調書が作られておりますが、スコップ発見現場付近から足跡を採取した際には同じく実況見分調書は作られておるんでしょうね」

証人=「作られていると思います」

石田弁護人=「そのスコップ発見現場付近で足跡を採取した日にち、あるいは大体の時期というのは、覚えておられますか」

証人=「発見報告がありました、その日ですね」

石田弁護人=「大体、捜査の段階で特定して頂いてもいいんですが、いつ頃のことですか」

証人=「それはもう記憶がありません」

石田弁護人=「スコップが発見される前でしょうか、後でしょうか、あるいはスコップ発見と同時のことでしょうか」

証人=「同時のように記憶しております」

石田弁護人=「その実況見分は、あなたがやられたようなことはございませんか」

証人=「ちょっと書類を見なくちゃ分からないです」

石田弁護人=「立ち会われたかどうかも書類を見なければ分かりませんですね」

証人=「スコップの現場には行って見ました」

石田弁護人=「なお、そのことに関係してお伺いするんですが、足跡以外に地下足袋が落ちていたようなことはありませんか、スコップ発見現場付近に」

証人=「付近というのは、どのくらいの距離ですか」

石田弁護人=「それは、分からないんですがね、自白調書の中に登場してくるだけですがね、死体発見現場付近ということでご了解願う以外にないんですけれども」

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裁判長=「二つ問いがあるんですよ、死体を発見した現場、あるいはスコップを発見した現場付近かに地下足袋を発見したことはないかと、一ヶ所ではないんです」

石田弁護人=「実はそうかなり離れているという感じの現場の状況ではないんですが、まあ、裁判長の仰られるような趣旨でも結構ですが」

裁判長=「別々でも構いませんから答えなさい」

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証人=「スコップの発見の場所と、それから死体発見場所付近の距離といえば記憶ありません」

石田弁護人=「ちょっと問いを変えてスコップ発見現場、あるいは死体発見現場付近という表現以外で、地下足袋が発見された場所があったら述べて下さい」

証人=「地下足袋、ありました」

石田弁護人=「それはどこでしょう」

証人=「それは、前と後ろというんで期間の巾がありますので、その点ははっきりしません。距離的に言いますと、三百メートルぐらいあるんじゃないかと思う所に地下足袋が遺留していたということはありました」

石田弁護人=「どこから三百メートルでしょうか」

証人=「スコップの現場からです」

石田弁護人=「その三百メートルというのは、スコップ発見現場から東西南北で表現するならば、どちらの方を向いて三百メートルくらいですか」

証人=「北方のように記憶しております」

石田弁護人=「その地点は、やはり畑ですか、畑以外の場所ですか」

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裁判長=「ちょっと地図で聞いてみて下さい」

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石田弁護人=「(当審記録第十冊三一七丁、当審第三回検証調書第一見取図を示す)⑩が死体発見現場で、㊽がスコップ発見場所ということですが・・・」

写真は第一見取図。

鉛筆で指し示したところが⑩であり・・・、

「⑩点-死体が発掘されたというところ」という説明文が確認できる。

こちらは㊽であり・・・、

「㊽点-被告人がスコップを捨てたというところ」との説明文がある。

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(続く)