アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 428

【公判調書1442丁〜】証人=遠藤 三(六十七才)・元警察官

平岡検事(以下、検事と表記)=「(昭和三十八年六月二十三日付被告人の司法警察員青木一夫に対する供述調書=記録第七冊第二〇四〇丁以下添付の図面第二〇四九丁、第二〇五〇丁を示す) その図面は石川の書いたものだと思いますか」

証人=「石川君が書いたものですね」

検事=「カーボン紙を使って書かせたことはないというのにそういう風になりますか」

証人=「なりますね。これがカーボンだとすれば謄本を取るときにこの図面にカーボン紙を当てて書いたと思います」

検事=「本人が書いた図面に間違いないですか」

証人=「間違いありません」

中田主任弁護人=「青木さんと一緒に石川君の取調べをするようになってからあとは、あなたは聞込み捜査などには当たっていないわけでしょうね」

証人=「当たっていません」

中田主任弁護人=「大体川越署分室にいて、主として石川君の調べをしていたわけですね」

証人=「そうです」

中田 主任弁護人=「取調べの時に、参考のために狭山市あるいはその近辺の図面などを手元に置いておいたことはないのですか」

証人=「ありません」

中田主任弁護人=「石川君が話したり何かしたことで、場所がどうなのかとか、通った道がどうなのだろうかという様なことを取調官として地図などで確認したということはないのですか」

証人=「ありません」

中田主任弁護人=「全くありませんか」

証人=「全くありません」

中田主任弁護人=「石川君が述べていたことをそのまま聞いていただけですね」

証人=「そのまま聞いていただけです」

中田主任弁護人=「石川が脅迫状を持って、こういう道を通って行ったという様なことを述べたことはあるでしょう」

証人=「あります」

中田主任弁護人=「こういうことを言っている場所はどういう道をどういう風に通って行ったのかという事を地図なんかで確かめたことは本当にありませんか」

証人=「ありません」

中田主任弁護人=「あなたは狭山市内に住んでいたり、そこに勤めていたことがありますか」

証人=「ありません」

中田主任弁護人=「入曽の方とか堀兼の辺りとかには詳しいのですか」

証人=「詳しくはありません。初めて行った土地ですから」

中田主任弁護人=「東里という地名を今言って分かりますか」

証人=「分かりません」

中田主任弁護人=「中窪は分かりますか」

証人=「分かりません」

中田主任弁護人=「中窪からどういう道を通って堀兼に出たかというようなことが石川君の供述にあったという風に記載されているのですが、あなたは地図を見なくてその場所がわかりましたか」

証人=「分かりません。だいいち地図を見たことは無いですよ」(続く)

*初めて行った土地での取調べにおいて、地図すら見ずに、ただ容疑者の供述を鵜呑みにする・・・。平塚八兵衛がこれを聞いたら失神間違いなしであろう。

ここは府中市である。府中といえば・・・、

なんといっても東京競馬場である。今回で四週連続の訪問となるが、麻薬常習者並みのハマりっぷりであろうか。週末の枠順発表が気になり出したら末期症状と言えよう。

競馬場西門より入場し賭場へ向かうが、その路面から得体の知れない妖気を感じ、つい凝視する。

タイルと呼ぶには重厚過ぎるこの物質はそれぞれが微妙に歪んでいる。そう、この歪みこそ、身ぐるみ剥がされ地獄へ堕ちた者達からの、JRAへの怨念の表れであるのだ。心なしか阿鼻叫喚が聞こえるこの石畳みを踏みねじり、新たな人生破綻予備軍とならん、と鼻息荒く券売機へ向かう。

競馬初心者なのでよく分からず、適当に第8レース・障害に挑んでみる。割と気になった11番・12番を絡めて購入。

ところがスタートして間もなく、この11番・12番が障害物を越えた後に揃って落馬、この2頭は中止という扱いに・・・。うわ、四戦四敗ではないか。しばし魂の抜け殻と化すが、待てよ、着順ではなく、落馬を2頭とも的中させたと考えると、何か違う才能が働いたと思われる。・・・そう自分を納得させ帰路に着く。