アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 396

【公判調書1402丁〜】

○第三十一回公判調書

出頭した被告人=石川一雄

出頭した弁護人=中田直人(主任)、石田享、植木敬夫、宇津泰親。

出頭した証人=青木一夫・五十三才・埼玉県草加市吉町一丁目*番地・警察官。

裁判長=「証人の現在の勤務先はどこですか」

証人=「草加警察署です」

裁判長=「署長ですか」

証人=「はい」

裁判長=「証人は、この石川一雄の事件について当時捜査に当たりましたね」

証人=「はい」

裁判長=「その捜査当時の勤務先はどこでしたか」

証人=「埼玉県警察本部の防犯課といったか、防犯少年課といったか、そういうところに勤めておりました」

裁判長=「証人が直接石川一雄を調べた場所は川越警察署の分室でしたか、狭山警察署でしたか」

証人=「川越警察署の分室です」

裁判長=「証人が石川を調べるとき、同じ部屋に警察官としてはどういう人がいましたか」

証人=「ただ今ここへ一緒に来た、当時警部補だった遠藤  三、当時警視だったと思いますが長谷部梅吉、大体その三人でした」

裁判長=「主として被疑者に発言して聞いたのは誰ですか」

証人=「私がだいたい主になって聞きました」

裁判長=「遠藤警部補は当時どこに勤務していたのですか」

証人=「県警察本部の捜査一課でした」

裁判長=「どういうわけで取調べのとき立ち会っていたのですか」

証人=「一緒にやるようにという上司からの指示です」

裁判長=「遠藤はいつから取調べに関与したのですか」

証人=「大体川越に行ってからだと思います」

裁判長=「石川を調べて証人の名前で調書を何通か作っていますね」

証人=「はい」

裁判長=「記録にあるものでも、昭和三十八年六月二十一日から同月二十二日付、二十三日付各二通、二十四日付三通、二十五日付一通、二十六日付、二十七日付各二通、二十八日付、二十九日付とあり、それ以後七月二日付、三日付、六日付とあるが、そういうのがありますね」

証人=「はい」

裁判長=「六月二十一日付、二十二日付、二十三日付、二十四日付の調書に遠藤  三が立会人として署名していますね」

証人=「はい」

裁判長=「それ以後の調書にも大体遠藤が立会人として署名しているようですね」

証人=「そう思います」

裁判長=「これらの調書に石川の書いたと称する図面が何通か添付されているが、どういうわけでこれらの図面ができたのですか、書かせたのですか」

証人=「はい」・・・(続く)

*今回の場面では裁判長が強く出ている。まるで石川被告人が書かされた図面のカラクリを暴くごとく、である。見方を変えると、図面作りに関係した警察側の証人たちが、如何にしてとぼけ通すかが調書から読み取れるかも知れず、老生は期待を込め、飲みかけの焼酎を胃に流し込んだ・・・。