アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 353

【公判調書1308丁〜(2/21)】供述調書(甲)石川一雄   右の者に対する暴行、窃盗、恐喝未遂被疑事件につき、昭和三十八年五月二十五日、狭山警察署において、本職はあらかじめ被疑者に対し自己の意思に反して供述をする必要がない旨を告げて取り調べたところ、任意次のとおり供述した。                                    

(一)私は昨日お調べの時五月一日の日は朝七時すぎ頃家を出て入間川駅へ行き西武園へ行って午後十時頃迄の間約二時間位煙草を吸って松の切り株に腰を降ろして休みましたからその時の状況を申上げます。その場所は西武園の駅を降りて東の方へ約二百米離れた山の中です。その山は雑木林の中に松が所々生えており、松の高さは私の身長よりやや高い位でした。私が休んだ処は松の木が四、五本位生えている手前で、大きな松の木の切り株で、大きな火鉢位の丸さ、切り口が黒くなって幾らか腐っていたと思います。そこに腰を降ろして休んだのは別に何の意味も無く、パチンコ屋の開店になるのを時間待ちしただけです。そこで煙草(いこい)を二本位喫い、長靴の底に敷いてあった新聞紙三、四枚を取出しそれ松の木(注:1)の方へ放り出して捨てたのです。その新聞は古い新聞だったと思います。勿論私の家を出る時既に入っていたものです。只今その西武園の林で私が休んだ場所の略図を書きましたから提出致します。

『この時本職被疑者が自書提出した略図一枚を本調書の末尾に添付した』

(二)次に、昨日も聞かれました中田さんの家へ手紙を書いて持って行ったのは私では有りません。私は字はよく書けないし読めませんからそんな事はできません。石川一雄

右のとおり録取して読み聞かせたところ誤りのないことを申立って署名指印した。狭山警察署捜査第一課  司法警察員 警部    清水利一

*文中の(注:1)は「〜それ松の木〜」は原文のとおり引用した。このような日本語が公判調書には点在しているが、裁判所の速記官及びその反訳者はそれらをどう捉えているか知りたいものだ。