弁護人=「別のことに話が移りますが、前回も聞いたことですけれども、六月の二十日の日に、川越の警察へ裁判官が来て質問されたことがありますか」 被告人=「ええ、あります」 弁護人=「その時、裁判官はどういうことを聞きましたか」 被告人=「 まず、○○(被害者名)ちゃんを殺してないかと聞きました。で、殺してないと言いました。そしたら一応拇印を押してと言われましたので、名前と拇印を押しまして、それと、多分署長さんから聞いたんだと思いますが、三人でやったのは何だと・・・。で、もしそれを聞きたかったら、裁判所へ連れてって下さいと言ったんです」 弁護人=「あなたに、○○(被害者名)ちゃんを殺したことはないかと聞いた裁判官が、三人でやったのはどんなことなんだと、こういう質問をしたわけですか」 被告人=「はい、そうです」 弁護人=「あなたは、多分署長さんから聞いて来たんだろうと思うと言ったけれども、それはどうしてですか」 被告人=「署長さんに、三人でやったことを十八日過ぎたら話すと言ったからです。裁判所は知らないわけです」 弁護人=「署長に言ったことだから、署長から聞いたんだろうということですね」 被告人=「はい、そうです」 弁護人=「そのことは別に調書に取らなかったですか」 被告人=「ええ、取られません」
狭山の黒い闇に触れる 284
【公判調書1185丁〜】