弁護人=「植木屋さんの紹介で、けっきょく職を捜しに行ったことになるんですね」「あなたが書いたんですね。自分の住所をね」「その紙を警察では手に入れていたんですか」 被告人=「そうだと思います」 弁護人=「見せてくれましたか」 被告人=「はい、狭山にいる時だと思います」 弁護人=「ところで、東島と一緒に十四軒の方へ行くについて紹介してくれた奥富という植木屋さんですが、その植木屋さんが、○○(被害者名)ちゃん殺しのことについて、何かあなた方のことを言っていたという事を警察の人が教えてくれませんか」 被告人=「教えてくれました。狭山にいる頃です」 弁護人=「どういうことでしたか」 被告人=「俺と東島が通称山学校付近に二人でいるところを見たと、警察へ知らせたらしいです。多分、面通しもされたと思います」 弁護人=「直接、植木屋さんにあなたは警察で会ったのですか」 被告人=「見ないですから、よく分かりませんが」 弁護人=「鏡の前に立たされたことが何度かあると言ってましたね」 被告人=「はい」 弁護人=「そのうちの一度がその植木屋さんだろうと思う、ということですか」 被告人=「はい」
私の持っている当時の資料では、“ 十四軒 ”の写真は見つからなかった。方角としては写真の右上方であり、もちろんこの写真には写っていない。