アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 226

(前回より続く)「証明すべき事実および質問する事項」より。⑦被害者を捕まえ山の方へ連れて行った道には、自動車を停めて畠仕事をしていた人があると教えられ、捕まえたのは狭山精密の方ではないかと聞かれたこと。⑧「単独犯行」に自供を変えたのは、自動車のことをしつこく聞かれたり、原検事らから強姦しなかったというのはウソだ、アレを出させて調べるぞと脅かされたりして、責められた為であること。⑨自白にある、手を縛った手拭や目隠ししたタオルの結び方は、取調官から教えられたこと。被告人の日頃の結び方とは違うこと。⑩強姦の自白は、原検事らが実演してみせ、それに基づいて述べたこと。⑪内田幸吉方へ寄った時の自白に関しては、ビニールを被って行った、自転車を道路脇に置いて行ったと述べたが、そんな筈はないと怒られたこと。⑫佐野屋からの逃走経路について、町田忠治の方へ逃げたと述べると、そこには警察官が居たから通れない筈だと言われたこと。⑬佐野屋付近へ行ったのは二人だろうとしつこく聞かれたこと。一人は刃物を持っていた筈だとか、中田登美恵と話している時、石を投げた者があるとか、堀兼支所の方に向かって逃げた者の足跡があると言われ、その地図も見せられたこと。⑭その他、自白内容が取調官に教えられたり、写真を見せられたり、誘導されたり、また、自分の知っている事から作り出したりしてできたこと。⑮供述調書は読み聞けてもらったことなく、何通かまとめて署名指印したことがあること。図面や地図は、何度も書かされ日付を書くよう言われたこと…………。(私の酒の飲み過ぎにより、今日の引用は⑮までとし、⑯以降は次回に続く。ところで、①から⑮まで目を通すと、中々重要な情報が含まれている事に気付く。それとは、警察の取調官が石川一雄被告人に尋問する過程で、警察側の集めた証拠と、それに基づく捜査方針の見立てが、尋問内容に見て取れるからである。ある日突然、殺人容疑で逮捕された石川一雄被告人は青天の霹靂ゆえ尋問には行き当たりばったりの、その場凌ぎの返答をしていたと思われ、辻褄の合わぬその答えに、取調官はつい秘匿している情報を質問に混ぜ、石川一雄被告人の自白が、証拠と合致した合理的な証言となるよう導くべく尋問を進めている、と私には受け取れた。(続く)                                    
私は現在、日雇い労働者である。職場を埋める労働者の大半は、週末になると稼いだ金を増やそうと公営ギャンブル場に突撃し、心身・懐まとめて木っ端微塵に吹き飛び、週明け、魂の抜けた廃人の様相で現場に現れる。私も「木っ端微塵」に憧れ、突撃先を考えてみた。軍資金は三千円。労働という血と汗、およびパワハラに耐え抜き絞り出した余剰金である。私は突撃先を西武百貨店池袋本店に定め、それを決行した。七階の催事場で京都・志野のゆずポン酢を二本購入、笑みを浮かべ家路についた。このポン酢は中毒性が高い。軍資金の三千円は二本のポン酢に化け、増えることは無かったが、味覚的には万馬券に相当することは間違いなかった。