アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 196

(五)ドイツの続き……「ヒルシュベルク自身も直接次のような事件を経験した。ミュンヘンの近郊の小さな村に令嬢たちと住んでいた貴婦人が、下劣で淫猥な内容の投書数通を受け取った。その手紙を警察に提出したところ、警察の筆蹟鑑定人は、その筆蹟はその貴婦人自身のものであるとして “貴婦人は狂言を演じた” という事で起訴されたそうである。公判で、ヒルシュベルクに反対尋問されて、その鑑定人は『その筆蹟は貴婦人か、あるいはその令嬢の一人のものだ』と逃げたのであるが、結局は農家の若者のいたずらと判り、危うくその貴婦人は無実の罪をまぬがれたのである。ドイツにおける筆蹟鑑定の研究の特徴は、筆蹟の分類にある。指紋が犯罪の証拠として有力なのは、同一の指紋を持つ確率は一億分の一の頻度という事が分かっているからである。また、ある指紋が誰のものかは、その人の指紋が既に警察にあるものであれば直ぐ分かるのも、分類がきちんと出来ているからである。筆蹟の場合には一人の人間が書く一つの字でもまちまちであるので、こういう字の分類を組織的にすることはその方法論からして大変な事であろうし指紋のような効果は無いだろうが、ドイツではベルリンのシャイケルトを中心に精力的に行なっている。また、犯罪に特徴的に見られるような筆蹟を研究する犯罪筆蹟学とか、性格と筆蹟との関連を研究する筆蹟性格学といったものもフランスに劣らず発展している」(引用は続く)                

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( ぶら〜っと、川越ぺぺ古本まつりに立ち寄ると、この古本が目に突き刺さった。値段は千円。3秒でスマホ検索すると相場より安い。欲しい本であり、安い。自慢の大きい手で鷲づかみ清算。 熟読させて貰おう)          

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( この古本を手に入れ、私は人生におけるタイミングの重要性、さらにはタイミングの科学的分析に興味が湧き始めた)