(第一図)
(第二図) 「第二図の a、b の棒グラフは、第一図と同じ資料を、今度は第三、四画の挟む角Qについて角度順に分類し、角度を横軸にとり、個々の角度区域に属する『天』字の個数相互の比を百分率として棒の高さで表したもので、再び a は甲の、b は乙のものであるとする(以下『天』の第三、四画の挟む角をR2角と略記する)。図を観察するとR2角は、甲乙二人による二つの『天』字集団の判別因子とした場合、その重なりから見て、分極性が不完全で、判別の効率が悪いことを知る」
(第三図・第四図)
「第三図と第四図は、以後の説明の便宜のため、第一図と第二図をそれぞれ曲線分布で再現したものである。ただし、この場合、曲線は横に裾を長く引いていて、そのために第三図においては、もはや完全な分極性を示してはいないが。実はこれには意味があって、次に述べるように、この方が正しいのである。例えば第一図によると、甲は『天』の第一、二画の長さの比が1.1から1.6までの間のもの以外は、絶対に書かないかに見えるが、これは絶対に書かないとは言い切れないという方が推計学的に正しいからであって、第一図の棒グラフから第三図の曲線に移す推計学の公式からも当然こうなるのである。第二図と第四図の関についても同じことが言えるのである。これを完全分極不能の原理という。まえに、照合資料(照合文書)の判別因子が完全な分極性を示さない限り、これによって被検資料(被検文書)の帰属を『断定』してはいけない事を述べたが、筆蹟鑑定に『断定』はあり得ない事は、この完全分極不能の原理に立脚するのである」・・・・。 冒頭で述べた、私独自の表記の変更ゆえ、何を書いてるか全然分からなくなった。佐々木信雄氏による基礎理論そのものが割と難解なところへ、私が無謀な変更方を用いた事が原因である。ちなみに、キーボードによる太字表示の方法が判明し実行してみるも、その後に打ち込む字が全て太字になってしまい、私が望んでいる「ある特定の字のみ、太字に変換」というゴールに、遂に到達することは無かった・・・。