アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 118

公判調書860丁。証人は石川富造(六十八才)。速記録の日付が石川リイさんと同じ昭和四十一年五月二十一日であることから、両名は揃って東京高等裁判所に赴いたと思われる。ここでは富造証人が、第一回目と二回目の家宅捜索について証言、その徹底ぶりを語るのであった。富造証人:「どんな所でも捜して、屋根の上まで見てね。見ない所はないぐらい見て行ったです」「〜残ったらいけないから(捜索漏れが : 筆者注)便所も手でかきまわしてくれって、私は言ったです。そしたら、そこだけはいいって言うんで、いや、いいことはないよ、かんまわして行ってくれと言ったんですよ」・・・。当時、このように富造証人が発言した背景には、息子は潔白であるという絶大なる自信があったからだと私は思う。羨ましいほど息子を信頼しているのである。さてこの後、井波判事より石川宅では夜十時以後テレビを見るか寝るのか、についてやや不毛な問いがなされ、六造証人の「家族に対しテレビは夜十時以後見るなと言い、私は言うだけ言って寝てしまうからそれ以降は知らん」との答えで閉廷する。      
f:id:alcoholicman:20220111144819j:plain   
(右隅の黒い物体も猫である)