( エサを与えたが、なかなかモフらせてくれない )
狭山の黒い闇に触れる 74
第二審公判調書588丁より。脅迫状を書くにあたってその漢字の手本となる雑誌「リボンちゃん」が石川被告宅にあったか、またはそれを警察は押収したのか、裁判長自ら将田政二証人に問う。実際には石川被告宅に「リボンちゃん」なる雑誌は存在せず代わりに「なかよし」という雑誌を押収する。裁判長は「なかよし」はさて置き「リボンちゃん」に質問を絞り、そういう名前の雑誌が発行されているか、どこの出版元で発行されているか、被告人宅に「リボンちゃん」はなかったが、その同種の(同じ号:筆者注)雑誌を警察は捜査したか、発行元か古雑誌販売店を捜せば出てくる、これは重要なことである、当然、捜査機関として捜査すべき対象だろうと思うんですがね、などと割と執拗に問う。ここに今、それを書き出さないが将田政二証人はしどろもどろで返答をする。にわかに粗雑な捜査が明るみになってゆくのであった。