狭山の黒い闇に触れる 56
狭山事件再審弁護団事務局の方に私のアイデアを話そう。狭山事件を宮崎駿氏にアニメ化してもらうのだ。トトロと狭山事件を関連づけた投稿がSNS上に溢れており、その殆どが若い世代による投稿であることに私は気付いた。つまりトトロという映画がチャンネルとなり、若い世代が狭山事件を知るきっかけにつながっているのだ。このチャンネルは重要な意味を持つ。おそらく若者たちが日常生活を送る中で、狭山事件を知る機会は皆無であろう。ところがツイッターなどでは今もって「トトロは狭山事件がモデルに〜」などと呟かれている。ただ、肝心の狭山事件についての情報は誤った内容で埋められている。が、それはさておき狭山事件という事件名がSNSを通じ若者たちに知られるという事実が今的であり、これは事によると最高裁による狭山事件再審開始決定に繋がってゆく時代からの重要なシグナルではないかと私は感じさせられるのである。時に、不思議なもので、時代は必要とした場合に、社会にそのシグナルを発することがある。関係者はそれを見落としてはならない。俊敏に反応しなくてはならない。若者がトトロと狭山事件を絡めSNSで囁いている今、まさにこれこそ時代からの要請、つまりシグナルなのではないか。ところで、狭山事件再審弁護団たる方々からすれば、とうの昔から分かっているであろうが、貴方達が相手にしているのは最高裁判所の赤レンガ派なのである。裁判官の中でも出世街道の旗頭達、及びその周辺に蠢く、先輩の経歴に微塵の傷も付けてはならないと護送する予備軍たち、いわば難攻不落の組織が相手なのだ。そこで冒頭のアイデアを提案したわけである。狭山事件再審に耳目を集め民意を問い賛同する者が多く現れたならば多勢に無勢、最高裁は再審開始に舵を切ると私は分析したのだ。当然、宮崎駿氏には狭山事件についての意見を伺い、映画化はその如何により決定されよう。今日、私が言いたかった事は、狭山裁判の不自然さを事情通の人々だけの認識に留めず幅広い世代に問い、賛同が得られるのかどうか。これを我が国を代表するアニメ監督に制作してもらい世の反応を見る。やがては世界の宮崎駿であるからして、海外でも上映されるであろう。再審開始への大きなうねりが起きそうではないか。