アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 41

罪を認めれば十年で出れるとの、警察官による約束を信じ石川氏は自白を維持、しかし弁護人は無罪を争うという極めて特異な形をとった( 自白崩壊  狭山裁判二十年  狭山事件再審弁護団編より)第一審。対し、第二審冒頭、中田弁護人が「あなたは中田善枝さんを殺しましたか」との問いに石川被告は「殺しません」と明瞭に答える。私はまず、石川氏が自白を撤回した第二審を見ていくことにした。私のような凡人は第二審を先に目を通し、それにより第一審の不可解さを浮き彫りにする方が楽である。あるいはこうも言えようか、真実を先に読み虚偽は後回しに、と。さて引き続き第二審では中田弁護人は更に、家で脅迫状を書いたのか、被害者宅に脅迫状を届けに行ったか、佐野屋の近くに行ったか、被害者を芋穴に吊るしたり埋めたりしたかを問い、それに対し石川氏は全て否定している。次に中田弁護人は事件前に石川被告が起こした軽微な窃盗や喧嘩について問う。鶏や作業着、材木など、その品々は微笑ましいとさえ私は思うが、これら窃盗、喧嘩について石川被告は事実を認め、より詳細にそれぞれの問題について説明を尽くしている。私は今わずか一ページ読んだだけであるが、すでに石川被告がもはや警察に併合する必要は無く、悩まずにありのまま事実を述べる様が見てとれる。なんと言おうかつまり問いに対し自然に答えているのである。               

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