アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 31

狭山事件では、被害者を最後に目撃したのは一学年下( 中学時代 )の学生であったが、この目撃証言が被告の自白に対し非常に重要な意味を帯びるのである。それとは、学生の目撃時間が正確だとすると、被告は被害者と出会わない事になり、警察が練り上げた辻褄合わせが崩壊するからである。ただし事件後間もない時点ではこの目撃証言を重視し、五月五日供述調書をとり、目撃現場である関口自転車店付近で学生から詳細に説明させ周辺への聞き込み捜査も行なっている。学生の目撃時間が辿れる物証として野球のスコアブックが存在するが、これは東京高等検察庁に保管され現在も開示されないままである。何故、野球のスコアブックによって目撃時間が辿れるかというと、事件当日(五月一日)学生は中学野球を見に行く途中被害者を目撃、野球場に着いた時は既に決勝戦の三回表だったと述べ、したがって目撃時間は試合のスコアブックを見ればより正確に分かるという趣旨で警察に回答しているのだ。ところが二日後の五月七日、警察はこの証言を取り消すのであるが、ここに、この狭山事件が冤罪事件へ舵を切る要因が垣間見れるのだ。それとは五月六日に自殺者が出るが、その男は被害者宅で作男をしており警察も内偵するほどの容疑の濃い男であった。この報告を耳にした当時の国家公安委員長は記者会見で「生きたまま捕まえなければ」という無謀な発言を行うが、この発言自体がすでに間違っており、簡単に二点挙げると、それとはまず、自殺した男が真犯人かどうかは別として「生きたまま」捕まえなければ、という感情むき出しの冷静さを失った言葉を公の場で発してしまった点が一つと、この発言を警察官僚トップが行なった場合、その組織の配下にある者達がどれだけその影響を受けるか自覚出来ていないという役職不適格ぶりが二点目であり、こういった者が組織の頂点に立ったため配下の者達も逆らえず、国家公安委員長を満足させる結果に向け、つまり、生きている犯人適合者を選別し罪を覆いかぶせる所業に邁進してゆくのだ。そしてその過程において不都合な証言、証拠は排除され、上記の学生の目撃証言なども握りつぶされ無かったことにされたのである。                                    

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ピリッと辛口。なかなか見ない狭山茶ペットボトル。