アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 21

「狭山裁判と科学」(武谷三男 編 : 社会思想社)に取り憑かれた私は、この本を肌身離さず持ち歩いている。     わずか三百ページの中に狭山裁判における科学鑑定の分析・考察が凝縮され、この一冊と狭山事件公判調書があれば、私は一生、生きて行けるだろう。ところで本書は何故こんなに面白いのか、一つ理由が分かった。それは執筆陣の錚々たる顔触れである。本書のまとめ役である武谷 三男とは物理学者であり各章の執筆は水戸 巌=芝浦工大原子核物理学、生越 忠=和光大・地質学、伊野 博満=東京大・応用物理学、荻野 晃也=京都大・原子核工学、植松美行(肩書不明)とあり、その在籍する大学名を見ただけで私は恐れおののき、ひれ伏した。話を戻すが大物科学者側から見た狭山裁判という図式が、非常に本書を輝かせる要因となっている。何度も再読したくなるのはその為だ。        

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