アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

狭山の黒い闇に触れる 4

狭山事件の再審請求を可能にする方法は真犯人を特定すれば良い、と考えてみた。そこで脅迫状の元来の宛名人である「少時」の線からその可能性を引き出せぬかと勘案してみるも、やはり58年の壁は厚しかし前回述べた「少時」呼び捨ての考察は狭山事件公判調書でも見受けられない。ならば意外と事件解明への道はまだ残されているのではないか?と、かすかな灯火に似た希望を抱き、私は歩き出すのであった。本日は爽やかな快晴なり。おとなしく現地近くを徘徊してみたが、路地へ一歩踏み入るとトトロの世界であった。    

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今は無き佐野屋の近くに路地があり、踏み入った。    

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なんだか、当時のままではないかと思わせる景色だ。

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ところで、と、また事件に触れるが、さきほど触れた佐野屋跡から「少時」宅まで直線でおよそ8kmの距離がある。物好きな私は愛用の覆面自転車で走ってみた。平塚八兵衛ではないが、やはり自分の足で現場を歩き何かを感じ取りたいのだ。実際のところ直線で行けるわけがなく、実動距離は9〜10kmほどになり50半ばの私には割とキツかった。この行動をとった趣旨は、犯人は堀兼周辺に在住し、ここから「少時」宅まで身代金を取りに行った場合、最大限注意を払わねばならない身代金受け渡しの時、精神的に集中できるのか?という仮説を立て、自分の肉体で試してみたのだ。条件はひとつ、徒歩か自転車で。理由は脅迫状には車で行く、と記されていたが、これは偽装工作で佐野屋での取引きには徒歩で現れているからだ。本当は夜中の12時に目的地に到着できれば完璧なのだが、さすがにそれは諦めた。実験後の感想は「微妙」である。犯罪者に顕著な、身代金に執着するエネルギーがみなぎっていたならば10kmの行進後であろうが、より頭が冴えわたるだろう。さて、補足として次の事柄を記しておこう。脅迫状の文面に「西武園の池の中」との記述が見られるが、「少時」宅から「西武園の池」への距離は約5.3km、「中田」宅から「西武園の池」へは約8.3kmの距離がある。最初の標的であった「少時」宅、その後、脅迫相手の本命になった「中田」宅と被害者の発見現場、そして「西武園の池」と、これらの情報から犯人の居住地や行動範囲に関して分析できないだろうか。考えれば考えるほど難問が湧き出て来る事件である。