アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

闇稼業に備える 6

私にとって闇稼業とは、拳銃密売や麻薬密輸または要人暗殺ではなく古本密売、いや古本転売に関する一連の流れの総称を指す。なぜ「闇」か。それはどうにも胸を張って出来る商売とは思えないからだ。「せどり」という行為からして何かやましい、後ろめたく親に恥ずかしくて言えない負の要素を含む行いではないか。安く仕入れ高く売る、そこには人間としての尊厳が微塵も感じられない。更にその、こすっからい行為で入手した古本のホコリを払いながら「さあて、いくら吹っ掛けようか」と、狡猾な笑みを浮かべ舌舐めずりし脂っこい禿げ頭を撫でさする・・・ちょっと言い過ぎか、まあアマゾン辺りで検索し、それに準じた値を付けるわけだ。しかもその古本が全く出品されていない場合、つまりこの古本が世に残った最後の一冊かも知れぬ可能性が見えた時、この古本転売屋は取らぬ狸の皮算用を始め、軽井沢に別荘を、いやカリブ海を見渡せる白亜の城に美女をはべらせ、コニャックを舐めコイーバ葉巻をくゆらすなどといった妄想にふけり、念の為よくよく検索し直すとネットオフに一円で発見、やはり自分はカリブ海どころか入間川の橋の下がお似合いさ、と落ち込む「一人天国から地獄」を演じ一日を終える。けっして陽のささぬ「闇稼業」後ろ指さされる「闇稼業」・・・ううう。ここで白状するとカリブ海、白亜の城を夢見た者とは私であり、その夢の元がブックオフ百均コーナーで見つけたコレだ。    

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十年前に購入。昨日ネットで再検索し直すと一円本は消え去り、そこそこの値を付け鎮座していた。ふふ。

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がんばれ、葡萄色!