アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

ぶらり、古本屋。

「拷問捜査」幸浦・ニ俣の怪事件 清瀬一郎著

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ふと目についた古本屋に立ち寄った。昭和の古本屋オーラを放ち、明らかに御近所から浮いてる。表の棚から赤軍派関連本をくわえ店内へ。膨大な在庫で通路幅が30センチ程しか無く、カニ歩きを強要される。しかも本が平積みの為、書名確認するには棚に対し横屈折体位を強いられ、さらに天地逆に古本が平積みされているので、右横屈折や左横屈折を繰り返し、私は客なのに何故こんな仕打ちに?と涙した時、この本が目に入った。「拷問捜査」のタイトルにそれまでの苦行が消し飛んだ。アフリカでピンクダイアモンドを探し当てたごとく狂喜し清算に向かうが。

闇に包まれた店の奥。セロハンテープを引きちぎる音が聞こえる。続いて紙をイジる「ガサッゴソッ」の音、再びセロハンテープを引きちぎる音。私は内心、「マズイ!」と感じた。このような展開の場合、たいがいの店主は「偏屈」「自己顕示欲強め」「社会不適合者」である確率が高く、客に対し「ああだこうだ」言い放ち、最悪、本を売ってくれない状況に発展する。私はそれを坂戸のT文庫で経験済みなのだ。

胸の前で十字を切り、いざ「すみませ〜ん」と暗闇に声をかけると、澄んだ声で「ハイッ!」と返事が返り、爽やかな伊達邦彦風店主が現れ応対してくれた。私は感動した。最高の古本屋に出会えたから。思い込みはもうやめよう。古本も激安で購入できた。

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好感度100%の古本屋。また訪ねてみよう。