アル中の脳内日記

アル中親父による一人雑談ブログ

2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

狭山の黒い闇に触れる 284

【公判調書1185丁〜】弁護人=「別のことに話が移りますが、前回も聞いたことですけれども、六月の二十日の日に、川越の警察へ裁判官が来て質問されたことがありますか」 被告人=「ええ、あります」 弁護人=「その時、裁判官はどういうことを聞きましたか…

狭山の黒い闇に触れる 283

【公判調書1183丁〜】*石川一雄被告人は狭山警察署で、地下足袋を履かせられ、留置場前に盛られた土を歩かされたが・・・。弁護人=「あなたが歩いた土ですがね、どのぐらいの高さ、或いは、どのぐらいの広さに盛ってあったものか、憶えてますか」 被告人=「…

狭山の黒い闇に触れる 282

【公判調書1182丁】弁護人=「狭山の警察にいる時に、地下足袋を履いて土の上を歩かされたことがありますね」 被告人=「はい」 弁護人=「前にもちょっと言ってるんですけども、その時の模様をもう少し詳しく聞いておきたいんですけれども、いつ頃か憶えて…

狭山の黒い闇に触れる 280

【公判調書1181丁】弁護人=「植木屋さんの紹介で、けっきょく職を捜しに行ったことになるんですね」「あなたが書いたんですね。自分の住所をね」「その紙を警察では手に入れていたんですか」 被告人=「そうだと思います」 弁護人=「見せてくれましたか」 …

狭山の黒い闇に触れる 279

【公判調書1180丁】*石川一雄被告人は、狭山警察署で、弁護人の言うところの「セルロイドに入った脅迫状」を手本に、紙に書き写す日々を送った・・・。 弁護人=「その頃あなたは、何十回も書かされていたので、その中身はほとんど憶えていたんですか」 被告人…

狭山の黒い闇に触れる 278

【公判調書1178丁〜】弁護人=「(棍棒やビニール風呂敷について)前回、長谷部さんなんかにも、そういうことを聞かれたと言ってましたね」「河本検事もそういうことを言っていたんですか」 被告人=「はい、そうです」 弁護人=「河本検事が、裁判所へ行って…

狭山の黒い闇に触れる 277

【被害者の父にお詫びの手紙を書いた件について】 弁護人=「あなたは中田栄作さん宛てに手紙を書いたことがありますね」 被告人=「はい、あります」 弁護人=「その手紙は自分から書こうと思って書いたのですか」 被告人=「いや別にそういうわけじゃない…

狭山の黒い闇に触れる 276

【第二七回公判調書(供述)・1176丁】 速記録の日付けは、昭和四十三年九月十七日。 弁護人=「狭山の警察にいる時に、原検事がどんなことを主に調べていたか憶えていますか」 被告人=「主に、前にも申し上げましたがセルロイドみたいなものの中に字が書いて…

狭山の黒い闇に触れる 275

【公判調書1172の28〜】弁護人=「あなたの述べているところで、地図を書いたという話が時々出てくるし、あなたの供述調書にも地図が何枚も付いていますが、地図は何回も書いたわけでしょう」 被告人=「はい」 弁護人=「地図を書いて、その横に名前を書い…

狭山の黒い闇に触れる 274

【公判調書1172の27】弁護人=「今まで聞いて来たいろいろの事は、大体、長谷部さんに言われたり尋ねられたり教えられたりしたことですか」 被告人=「そうです」 弁護人=「あなたは、出来た調書を読んでもらいましたか」 被告人=「自分の言ったことだし、…

狭山の黒い闇に触れる 273

【公判調書1172の26】 五月二日夜の張り込み時、暗闇の茶畑に現れた犯人は周囲に潜む捜査員に向かい、石を投げたというが・・・。弁護人=「(原検事は)どういう風に言っていましたか」被告人=「本当に石を投げたことはないか、と言われました」 弁護人=「その…

狭山の黒い闇に触れる 272

【公判調書1172の25】 前回、そして今回と続く、事件当夜の佐野屋付近での状況や足跡の行方であるが、弁護人と石川一雄被告人との問答から、当初警察は犯人が複数人と見ていた模様が分かる。その根拠の一つは、現場に残された足跡の方角が二方向に分かれ、一…

狭山の黒い闇に触れる 271

【公判調書1172の24】 弁護人=「五月二日の晩に佐野屋へ行ったのは、あなた一人ではないだろう、というようなことを言われたことがありますか」 被告人=「あります」 弁護人=「どういうようなことを言われたのですか」 被告人=「佐野屋のところで話して…

狭山の黒い闇に触れる 270

【公判調書1172の23】 弁護人=「あなたの自白を見ると、佐野屋のところから町田忠治の家の方へ逃げたとあるが、そういうように話したことはあるのですね」 被告人=「あります」 弁護人=「そういう話をした時に、取調べている人はすぐにそうかと納得しまし…

狭山の黒い闇に触れる 281

弁護人=「警察に捕まるまであなたが書いた字のことで、ちょっと聞いておきますが、前に筆跡鑑定をする先生から聞かれた時に、国分寺のおじさんの所で手習いをしたと言ってましたね」 被告人=「はい」 弁護人=「どのくらいの期間したのですか」 被告人=「…

狭山の黒い闇に触れる 269

【公判調書1172の22】弁護人=「あなたが前に説明しているところでは、本を埋めた場所が横山の山の溝であるということは、うそ発見機の人から図面を見せられて知っていた、と言いましたね」 被告人=「はい」 弁護人=「鞄の点についてはどう言いましたか」 …

狭山の黒い闇に触れる 268

弁護人=「内田幸吉という人のところに寄って○○(被害者名)さんの家を尋ねたという自白がありますね」 被告人=「はい」 弁護人=「そういう自白をしている時に、警察からあなたの述べているところと違うところがあると教えられたことがありますか」 被告人=…

狭山の黒い闇に触れる 267

弁護人=「ひのきの木の下で、しばらく考えていたということが自白調書に書いてあるが、それは教えてくれたことですか、それとも自分か考え出したことですか」 被告人=「自分で考えたです」 弁護人=「そして、どういうことを言ったのですか」 被告人=「長…

狭山の黒い闇に触れる 266

弁護人=「〜あなたの自白調書によると、強姦をする前に、木にくくり付けたり目隠しをしたり木から解いて、又、足を潜って倒したりした、というようなことを細かく述べているが、強姦をこういう風にしてやったという自白調書を取られたときに、どういう調べ…

狭山の黒い闇に触れる 265

【公判調書1172の15〜】 弁護人は、司法警察員大野喜平作成の実況見分調書添付の写真を示し、石川一雄被告人に尋問してゆく。 弁護人=「10号は死体が出て来たところの写真ですが、どうですか(警察で見せられたか、の意。筆者注)」 被告人=「こういうので、…

狭山の黒い闇に触れる 264

【公判調書1172の14】 弁護人=「先程、死体にあった縄について長谷部さんから教えられたと言ったが、あなたの自白を見ると、縄の他にも手拭いで縛ったとか、タオルで目隠ししたなどという事を言っているでしょう」 被告人=「はい、言っています」 弁護人=…

狭山の黒い闇に触れる 263

【公判調書1172の14】 深い眠りから覚めたのか、裁判長がひと言発した。「地図を示して調べた警察官は誰だったか」 石川一雄被告人=「長谷部さんです」 ・・・・・・裁判長は再び布団をかぶり、惰眠を貪ったかどうか。このような怠慢な人物らを相手に弁護人は奮闘…

狭山の黒い闇に触れる 262

【公判調書1172の12】 狭山警察署・関巡査の、「長谷部さんに従った方がためになる」との忠告が効き、石川一雄被告人は荒縄の件を認めた。「ためになる」とはどういう意味か、関巡査に聞いてみたいが、さて、法廷では取調室での虚構の供述をさらに暴くごとく…

狭山の黒い闇に触れる 261

【公判調書1172の11】被害者の足に縄が縛ってあったことから、石川一雄被告人は出まかせに穴蔵(芋穴)に吊るしたと取調官に供述した。 弁護人=「今のような話をしている時に、死体の首に麻縄が巻いてあったということについて聞かされたことはありませんか」…

狭山の黒い闇に触れる 260

【公判調書1172の10】石川一雄被告人=「死体の足に縄が縛ってあったらしいんですね。最初に、それを車で運んだろう、それで擦って傷になったんだろうと言われました。それから、多分一人でやったと言ってからだと思いますが、その縄について答えられなくて…

狭山の黒い闇に触れる 259

【公判調書1172の9丁】弁護人は引き続き、石川被告人が三人犯行から単独犯行に移行してゆく模様を明らかにしてゆく。 弁護人=「殺すのも強姦も一緒(三人)にやったのだろう。精液を調べれば判るという風に言われたわけですか」被告人=「はい」弁護人=「三…

狭山の黒い闇に触れる 258

石川一雄被告人が三人犯行説を供述していた頃、その取調べの中で、三人とは石川被告、被告の兄、金子某ではないかと検事に言われ、「あんちゃんは悪いことは一回もしたことはない」と慕う石川被告は憤慨、手許の湯呑茶碗をぶつけようとする。幸い、斎藤とい…

狭山の黒い闇に触れる 257

【公判調書1172の6丁】引き続き弁護人は、石川一雄被告人が取調の過程で虚偽の証言を行なってゆく模様を解明するため(と、私は解釈している)問答を進める。弁護人は、被告人が五月一日午後五時頃、雨が降る入間川駅前で石田養豚場の車を目撃した事実を確認、…

狭山の黒い闇に触れる 256

弁護人=「三人でやったと述べていた頃の自白調書を見ると、三人で○○(被害者名)ちゃんを捕まえてから狭山精密の方へ行き、庄重さんのところで雨戸を閉めていたとか、お寺の女の人が洗濯物を取り入れていた、というようなことが書いてありますが、それはあな…

狭山の黒い闇に触れる 255

弁護人=「あなたは、自分がやったと言い出す前には入間川に帰って来たのは何時頃だと警察で言っていましたか」被告人=「パチンコをしていたのは事実ですから、五時頃帰って来たと言ったと思います」弁護人=「所沢で午後までパチンコをしていて五時頃帰っ…